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2022/05/04 13:21

香港前場:ハンセン1.3%安で6日ぶり反落、テック指数は3.1%下落 無料記事

 4日前場の香港マーケットは、主要66銘柄で構成されるハンセン指数が前日比281.57ポイント(1.33%)安の20820.32ポイントと6日ぶりに反落し、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)は141.40ポイント(1.95%)安の7125.85ポイントと続落した。売買代金は418億30万香港ドルに縮小している(3日前場は673億900万香港ドル)。
 米金融引き締めの加速が警戒される流れ。4日(日本時間5日未明)に終了する米連邦公開市場委員会(FOMC)では、通常の2倍となる0.5%の利上げと資産圧縮の開始が決定されると予想されている。市場の一部からは、その後の声明で、一段の引き締めが示唆される恐れもあると指摘された。(亜州リサーチ編集部)
 「ニューエコノミー」関連銘柄に売りが先行。ハンセン科技(テック)指数は3.1%安と他の指数をアンダーパフォームした。個別では、オンライン医療の京東健康(JDヘルス・インターナショナル:6618/HK)が11.6%安、動画配信プラットフォーム中国大手のビリビリ(9626/HK)が6.7%安、飲食ポータルサイトの美団(メイトゥアン:3690/HK)が5.9%安と下げが目立った。京東健康については、大株主の保有株比率縮小も嫌気されている。香港証券取引所の開示資料により、同社の創業者で、筆頭株主の劉強東氏が保有する同社株の一部を売却したことが分かった。劉氏が保有株を売却するのは、同社が2020年12月に上場して以降で初めてという。
 中国不動産セクターも安い。雅居楽集団(3383/HK)が4.2%、万科企業(2202/HK)が4.0%、碧桂園HD(2007/HK)が3.1%、合景泰富地産(1813/HK)が2.0%ずつ下落した。
 マカオのカジノ関連もさえない。新濠国際発展(メルコ・インターナショナル:200/HK)が2.1%安、銀河娯楽集団(ギャラクシー・エンターテインメント:27/HK)が1.5%安、金沙中国(サンズ・チャイナ:1928/HK)が1.3%安、澳門博彩HD(SJMホールディングス:880/HK)が1.2%安で引けた。業界の営業不振が懸念される。澳門博彩が公表した1〜3月期業績では、純損益が12億8200万香港ドルの赤字となり、赤字幅は前年同期(6億4700万香港ドル)から拡大した。
 半面、香港に拠点を置く金融や不動産はしっかり。HSBC(5/HK)が1.9%、渣打集団(スタンダード・チャータード:2888/HK)が1.5%、恒生銀行(ハンセン銀行:11/HK)が1.1%、新鴻基地産発展(サンフンカイ・プロパティーズ:16/HK)と九龍倉置業地産投資(ワーフ・リアル・エステート・インベストメント:1997/HK)がそろって2.0%ずつ上昇した。金融大手グループのHSBCに関しては、自社株買いも支援材料。同社は4日、今年2月に発表した最大10億米ドル(約1300億円)の自社株買いプログラムについて、同日付で始動することを明らかにした。
 一方、本土市場はメーデーの祝日により引き続き4日まで休場。5日から通常取引となる。


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