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2022/05/03 13:28

香港前場:ハンセン0.1%高で5日続伸、中国不動産セクターに買い 無料記事

 連休明け3日前場の香港マーケットは、主要66銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比24.86ポイント(0.12%)高の21114.25ポイントと5日続伸する一方、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)は19.71ポイント(0.27%)安の7278.98ポイントと5日ぶりに反落した。売買代金は673億900万香港ドルとなっている(4月29日前場は669億4280万香港ドル)。
 中国経済対策の期待感が相場を支える流れ。中国の地方政府が相次いで住宅購入規制を緩和している――と報じられた。複数メディアによれば、広東省の梅州市政府は1日、1軒目の住宅購入時の頭金比率引き下げなどを発表。このほかにも、遼寧省瀋陽市、河南省洛陽市、江蘇省無錫市などが規制緩和を発表している。これに先立つ4月29日、中国共産党は習近平・総書記(国家主席)の主宰で中央政治局会議を開き、足元の経済情勢と政策活動について検討。成長促進のため景気刺激策を強化すると言明している。4月の中国景況感悪化や、一段の米金融引き締めなどを懸念した売りが先行したものの、下値は堅く、ハンセン指数は前引けにかけてプラスに転じた(本土株指数は下げ幅縮小)。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、域内大手行の中銀香港(2388/HK)が4.7%高、ガラス生産の信義玻璃HD(信義ガラス:868/HK)と全国展開型デベロッパーの中国海外発展(688/HK)がそろって4.3%高と上げが目立った。中銀香港に関しては、業績成長が好感されている。同社は4月29日引け後、2022年第1四半期(1〜3月)の業績概要を発表し、減損引当前の営業利益が前年同期比7.2%増の103億4900万香港ドル(約1710億円)に伸びたと報告した。
 セクター別では、デベロッパーや管理サービスの不動産関連が高い。上記した中国海外発展のほか、万科企業(2202/HK)が4.0%、龍湖集団HD(960/HK)が3.6%、雅生活智慧城市服務(3319/HK)が4.9%、碧桂園服務HD(6098/HK)が2.8%ずつ上昇した。
 海上輸送やコンテナ生産・リースの海運セクターもしっかり。海豊国際HD(1308/HK)が3.6%高、中遠海運HD(1919/HK)が3.2%高、中国国際海運集装箱(中国国際コンテナ:2039/HK)が2.2%高、勝獅貨櫃(シンガマス・コンテナ:716/HK)が1.8%高で引けた。
 半面、自動車セクターは安い。理想汽車(2015/HK)が4.3%、長城汽車(2333/HK)が3.5%、小鵬汽車(9868/HK)が1.1%ずつ下落した。電気自動車(EV)メーカーの理想汽車については、販売不振が売り材料視されている。同社は1日、今年4月の納車台数が4167台(前月比↓62.2%)にとどまったと発表した。
 医薬品セクターもさえない。康希諾生物(カンシノ・バイオロジクス:6185/HK)が7.0%安、中国神威薬業集団(2877/HK)が3.8%安、中国生物製薬(1177/HK)が3.4%安、百済神州(ベイジーン:6160/HK)が2.6%安で前場取引を終えた。
 一方、本土市場はメーデーの祝日により引き続き4日まで休場。5日から通常取引となる。



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