11日の中国本土マーケットは、主要指標の上海総合指数が前日比13.66ポイント（0.41％）高の3309.75ポイント（上海A株指数は0.42％高の3469.03ポイント）と続伸した。
　中国経済対策の期待感が相場を支える流れ。李克強・首相は全国人民代表大会（全人代、国会に相当）閉幕後の記者会見で、「5.5％前後の経済成長目標の達成は厳しい」と指摘し、「マクロ政策の支援を要する」などと強調している。追加減税などの思惑が広がった。米中対立の警戒感や、国内の新型コロナウイルス感染再拡大などを不安視した売りが先行したものの、終盤に入り指数はプラスに転じた。(亜州リサーチ編集部)
　金融株が相場をけん引。交通銀行（601328/SH）が1.9％高、中国工商銀行（601398/SH）が1.1％高、中国人民保険集団（601319/SH）が2.1％高、中信建投証券（601066/SH）が3.0％高で引けた。
　医薬品株も高い。上海復星医薬集団（600196/SH）が6.3％、江蘇恒瑞医薬（600276/SH）が4.0％、北京同仁堂（600085/SH）が3.9％ずつ上昇した。
　海運・港湾、空運、物流の運輸株もしっかり。中遠海運HD（601919/SH）が3.3％高、上海国際港務（600018/SH）が3.7％高、中国国際航空（601111/SH）が3.9％高、円通速逓（YTO Express：600233/SH）が2.5％高で取引を終えた。不動産株、食品株、メディア関連株、軍事関連株なども買われている。
　半面、発電株は安い。華能国際電力（600011/SH）が6.2％、上海電力（600021/SH）が5.8％、中節能風力発電（601016/SH）が3.5％ずつ下落した。エネルギー株、自動車株、酒造株、インフラ関連株、素材株の一角も売られている。
　一方、外貨建てB株相場は、上海B株指数が0.51ポイント（0.18％）高の276.74ポイント、深センB株指数が4.52ポイント（0.41％）安の1088.99ポイントで終了した。