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2022/06/01 13:36

香港前場:ハンセン0.7%安で4日ぶり反落、上海総合は0.02%下落 無料記事

1日前場の香港マーケットは、主要66銘柄で構成されるハンセン指数が前日比159.36ポイント(0.74%)安の21255.84ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が92.44ポイント(1.25%)安の7324.31ポイントとそろって4日ぶりに反落した。売買代金は764億9400万香港ドルとなっている(5月31日前場は708億630万香港ドル)。
 米金利高が嫌気される流れ。インフレ高進の警戒感が再燃し、昨夜のマーケットでは米10年債利回りが急上昇した。中国景気の鈍化懸念もくすぶる。取引時間中に公表された5月の財新中国製造業PMI(民間集計)は48.1にとどまり、市場予想に届かなかった。また、ハンセン指数はこのところ急ピッチに上昇し、足もとでは約1カ月半ぶりの高値水準を切り上げていただけに、売り圧力も意識されている。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、医薬品メーカーの石薬集団(1093/HK)が6.2%安、オンラインゲーム中国大手の網易(ネットイース:9999/HK)と飲食ポータルサイトの美団(メイトゥアン:3690/HK)がそろって3.2%安と下げが目立った。ネットイースに関しては、ゲーム業界に対する規制継続が懸念されている。国家新聞出版署は5月、リリース(出版)許可審査の結果を発表しなかったためだ。
 セクター別では、不動産管理が安い。融創服務HD(1516/HK)が2.6%、碧桂園服務HD(6098/HK)が2.3%、雅居楽雅生活服務(3319/HK)が2.1%、保利物業発展(6049/HK)が1.3%ずつ下落した。
 非鉄・レアアースの銘柄群もさえない。洛陽モリブデン集団(3993/HK)が1.8%安、新疆新キン鉱業(3833/HK)が1.5%安、中国アルミ(チャルコ:2600/HK)が1.1%安、江西カン鋒リ業(ガンフェン・リチウム:1772/HK)が4.8%安、金川集団国際資源(2362/HK)が2.1%安で引けた。
 半面、自動車セクターは高い。五菱汽車集団HD(305/HK)が4.8%、蔚来汽車(ニーオ:9866/HK)が2.4%、吉利汽車HD(175/HK)が1.9%、広州汽車集団(2238/HK)が1.5%ずつ上昇した。ディーラーの中升集団HD(ヂョンシェン・グループ:881/HK)も4.8%高と値を上げている。相次ぐ産業支援の動きを材料視。中国の工業情報化部、農業農村部、商務部、国家能源局は5月31日、新たな「NEV下郷」キャンペーンを実施すると発表した。ほか、中国財政部と税務総局は5月31日、一部乗用車の購置税(車両取得税)を引き下げると正式通知している。民間自動車メーカーの吉利汽車については、2021年に投入した高級電気自動車(EV)の新ブランド「ZEEKR」が好調と伝わったこともプラス。今年5月の納車数は前月比102.6%増の4330台に達し、月次最多を更新した。
 一方、本土マーケットは6日ぶり小反落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.02%安の3185.77ポイントで前場の取引を終了した。金融株が安い。エネルギー株、医薬品株、公益株、食品飲料株なども売られた。半面、自動車株は高い。ハイテク株、不動産株、海運株、防衛関連株も買われた。



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