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2022/04/01 13:27

香港前場:ハンセン0.7%安で続落、上海総合は0.6%上昇 無料記事

 1日前場の香港マーケットは、主要66銘柄で構成されるハンセン指数が前日比159.37ポイント(0.72%)安の21837.48ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が58.23ポイント(0.77%)安の7467.66ポイントとそろって続落した。売買代金は497億6270万香港ドルとなっている(3月31日前場は511億2810万香港ドル)。 
 中国景気の先行きが不安視される流れ。前日発表された今年3月の製造業PMI(中国国家統計局などが集計)は49.5となり、市場予想(49.8)以上に悪化している。景況判断の分かれ目となる50を5カ月ぶりに割り込んだ。また上海市では、きょう4月1日より、東部に続き西部で事実上の都市封鎖が実施される。社会活動が縮小することで、景気が下押しされると不安視された。外部環境も不透明。ウクライナとロシアの戦争状態が長期化するとの見方や、米国の対中圧力が強まるとの観測が流れている。(亜州リサーチ編集部)
 「ニューエコノミー」関連銘柄に売りが先行。ハンセン科技(テック)指数は1.7%下落し、他の指数をアンダーパフォームした。個別では、インターネット検索中国最大手の百度(バイドゥ:9888/HK、BIDU/NASDAQ)が6.0%安と続落。米証券取引委員会(SEC)のゲンスラー委員長が「会計監査を巡る米中合意が近い」とする観測を打ち消したことで、百度ADRの上場廃止懸念が再び強まった。SECは3月30日、「外国企業説明責任法(HFCAA)」に抵触する上場企業の暫定リストに同社など複数の企業を追加している。そのほか、動画配信プラットフォーム中国大手のビリビリ(9626/HK)が5.5%安、医療アプリ運営の平安健康医療科技(1833/HK)が4.9%安と下げが目立った。
 中国の外食関連もさえない。奈雪的茶HD(2150/HK)が4.9%安、呷哺呷哺餐飲管理HD(520/HK)が3.8%安、海底撈国際HD(6862/HK)が3.5%安、百勝中国HD(9987/HK)が2.7%安で引けた。
 医薬品セクターも安い。中国生物製薬(1177/HK)が8.2%、緑葉製薬集団(2186/HK)が4.3%、百済神州(ベイジーン:6160/HK)が3.6%、康希諾生物(カンシノ・バイオロジクス:6185/HK)が2.8%ずつ下落した。
 半面、小売や食品飲料の銘柄群は物色される。北京京客隆商業集団(814/HK)が6.2%高、百盛商業集団(パークソン・リテール:3368/HK)が1.1%高、康師傅HD(322/HK)が2.7%高、統一企業中国HD(220/HK)が1.8%高と値を上げた。ロックダウンが各地に広がるとの不安がくすぶる中、生活必需品の買いだめ需要が膨らむとの思惑が強まっている。
 海運セクターも高い。中遠海運HD(1919/HK)が8.6%、海豊国際HD(SITCインターナショナル・ホールディングス:1308/HK)が6.7%、東方海外(316/HK)が4.5%、太平洋航運集団(2343/HK)が4.0%ずつ上昇した。コンテナ海運大手の中遠海運は昨日引け後、2022年第1四半期(1〜3月)の純利益が78.6%増加するとの見通しを発表。業界全体の追い風となった。
 一方、本土マーケットは反発。主要指標の上海総合指数は、前日比0.62%高の3272.40ポイントで前場の取引を終了した。消費関連株が高い。運輸株、金融株、公益株、半導体株なども買われた。半面、医薬品株は安い。エネルギー株、不動産株、インフラ関連株も売られた。



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