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2022/04/22 17:49

香港大引:ハンセン0.2%安で4日続落、本土株指数は0.2%上昇 無料記事

 22日の香港マーケットは、主要66銘柄で構成されるハンセン指数が前日比43.70ポイント(0.21%)安の20638.52ポイント4日続落する一方、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)は10.18ポイント(0.15%)高の6972.38ポイント4日ぶりに反発した。売買代金は1086億4780万香港ドルとなっている(21日は1200億8610万香港ドル)。
 内外環境の不透明感が重しとなる流れ。米金利の上昇と中国の景気不安が逆風となっている。米国では、金融当局者のタカ派(引き締めに積極的)発言が相次ぐ中、米10年債利回りは2.9%台に再び上昇し、目先の金融政策に影響しやすい2年債は約3年ぶりの高水準に達した。中国では、行動規制の長期化によって景気が冷え込むと警戒されている。習近平・国家主席は21日に「博鰲(ボアオ)アジアフォーラム」でビデオ演説し、「ゼロコロナ」政策の重要性を改めて強調した。
 ただ、下値は限定的。中国景気の先行き不安が高まったことで、逆に当局が経済対策を強めるとの見方も広がっている。中国銘柄の一角が物色され、本土株指数は終盤に入りプラスに転じた。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、マカオ・カジノの銀河娯楽集団(ギャラクシー・エンターテインメント:27/HK)が3.4%安、インターネットサービス中国最大手の騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)が2.1%安、保険事業で中国2位の中国平安保険(2318/HK)が1.9%安と下げが目立った。
 セクター別では、新興の電気自動車(EV)が安い。蔚来汽車(ニーオ:9866/HK、NIO/NYSE)が5.7%、小鵬汽車(9868/HK、XPEV/NYSE)が4.3%、理想汽車(2015/HK、LI/NASDAQ)が3.0%ずつ下落した。理想汽車は米上場廃止の不安が高まっている。米証券取引委員会(SEC)は21日、「外国企業説明責任法(HFCAA)」に抵触する上場企業の暫定リストに、同社など17社を追加した。リストアップされた企業は監査状況の検査を3期連続で受け入れない場合、上場廃止となる可能性がある。ほか、暫定リスト入りした銘柄では、22日に香港マーケットに重複上場した知乎(ジーフー:2390/HK、ZH/NYSE)も含まれる。同社株は公募価格比23.6%安で取引を終えた。
 中国の外食関連もさえない。百勝中国HD(9987/HK)が4.9%安、九毛九国際HD(9922/HK)が1.6%安、奈雪的茶HD(2150/HK)が1.5%安、呷哺呷哺餐飲管理HD(520/HK)が0.8%安で引けた。
 半面、ゼネコンや建材、建機などインフラ建設関連は物色される。中国鉄建(1186/HK)が2.0%高、中国中鉄(390/HK)が1.7%高、北京金隅集団(BBMG:2009/HK)が3.3%高、中国建材(3323/HK)が1.4%高、中国龍工HD(3339/HK)が2.8%高と値を上げた。
 中国発電セクターも高い。華能国際電力(902/HK)が6.0%、中国電力国際発展(2380/HK)と華電国際電力(1071/HK)がそろって4.4%、中国広核電力(CGNパワー:1816/HK)が3.9%ずつ上昇した。原子力発電で中国最大手の中国広核電力に関しては、「陸豊原発5・6号ユニット」の建設許可を得たことも材料視されている。
 一方、本土マーケットは6日ぶりに小反発。主要指標の上海総合指数は、前日比0.23%高の3086.92ポイントで取引を終了した。時価総額上位の金融・エネルギー株が相場を主導。不動産株、公益株、海運株、インフラ建設関連株なども買われた。半面、ハイテク株は安い。医薬品株、消費関連株、非鉄株、防衛関連株も売られた。



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