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2022/06/08 13:26

香港前場:ハンセン1.7%高で反発、上海総合は0.7%上昇 無料記事

 8日前場の香港マーケットは、主要66銘柄で構成されるハンセン指数が前日比366.16ポイント(1.70%)高の21897.83ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が153.32ポイント(2.05%)高の7621.19ポイントとそろって反発した。売買代金は1000億9330万香港ドルに拡大している(7日前場は811億2090万香港ドル)。
 米長期金利の上昇一服が買い安心感を誘う流れ。再び3.0%台の節目を突破していた米10年債利回りだが、昨夜は2.9%台と急低下している(8日朝方も2.9%台で安定推移)。中国の経済活動正常化や、産業統制の緩和なども改めて材料視された。中国最大の経済都市、上海市では6月から全企業が操業再開可能となり、中国重点企業のほか、主要外資系企業の工場も大半が再稼働している。(亜州リサーチ編集部)
 「ニューエコノミー」関連銘柄に買いが先行。ハンセン科技(テック)指数は3.4%高と他の指数をアウトパフォームした(構成銘柄30のうち上昇27)。個別では、動画配信プラットフォーム中国大手のビリビリ(9626/HK)が15.3%高、医療サービス企業の阿里健康信息技術(アリババ・ヘルス・インフォメーション・テクノロジー:241/HK)が8.8%高、高性能データセンター開発・運営の万国数拠HD(GDSホールディングス:9698/HK)が8.4%高と上げが目立った。
 オンラインゲーム関連も物色される。IGG(799/HK)が6.1%高、心動(XD:2400/HK)が4.6%高、中手遊科技集団(302/HK)が4.3%高、網龍網絡HD(777/HK)が4.1%高で引けた。ゲーム審査承認の再開が手がかり。中国の国家新聞出版署は7日、国産ゲームのリリース(出版)許可審査の結果を発表し、計60タイトルを承認したことを明らかにした。新規承認は今年4月以来、2カ月ぶり。4月は9カ月ぶりに審査が再開されていた。
 電気自動車(EV)セクターも高い。小鵬汽車(9868/HK)が5.3%、理想汽車(2015/HK)と蔚来汽車(ニーオ:9866/HK)がそろって4.5%、比亜迪(BYD:1211/HK)が2.2%ずつ上昇した。中国本土ではこのところ、EVなど新エネルギー自動車(NEV)購入の支援策が相次いでいる。また電池・自動車メーカーのBYDについては、同社幹部が米テスラ(TSLA/NASDAQ)に対し、車載バッテリーを供給すると述べたことも支援材料だ。
 医薬品セクターも急伸。百済神州(ベイジーン:6160/HK)が12.5%高、微創医療科学(853/HK)が10.0%高、薬明生物技術(ウーシー・バイオロジクス:2269/HK)が6.0%高、中国生物製薬(1177/HK)が3.0%高と値を上げた。
 半面、不動産セクターの一角はさえない。広州富力地産(2777/HK)が3.5%、中国海外発展(688/HK)が3.1%、中国金茂HD(817/HK)が1.9%ずつ下落した。中国海外発展が報告した5月の営業実績では、不動産成約額が前年同月比で2割減少。各社の営業実績も軒並み低調だ。
 一方、本土マーケットは4日ぶり反落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.70%安の3219.15ポイントで前場の取引を終了した。不動産株が安い。インフラ関連株、自動車株、素材株、ハイテク株、医薬品株、素材株、公益株なども売られた。半面、エネルギー株は高い。食品飲料・小売株、証券株も買われた。



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