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2022/04/28 13:34

香港前場:ハンセン1.2%高で3日続伸、上海総合は0.3%上昇 無料記事

 28日前場の香港マーケットは、主要66銘柄で構成されるハンセン指数が前日比243.70ポイント(1.22%)高の20190.06ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が88.82ポイント(1.31%)高の6874.84ポイントとそろって3日続伸した。売買代金は567億1080万香港ドルとなっている(27日前場は647億780万香港ドル)。
 中国経済対策の期待感が相場を支える流れ。新型コロナウイルス感染対策による景気冷え込みの警戒感が根強い中、当局は経済対策を相次ぎ打ち出している。国務院(内閣に相当)は27日の常務会議で、雇用の安定化に向け、より強力な政策を講じる方針を確認した。主要な中国企業の四半期決算報告が終盤に入り、好業績銘柄に買い意欲が高まったことも相場押し上げの一因となっている。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、資産総額で国内6位の招商銀行(3968/HK)が5.7%高、豚肉生産で世界トップの万洲国際(WHグループ:288/HK)が4.8%高、民間自動車メーカーの吉利汽車HD(175/HK)が3.8%高と上げが目立っている。
 セクター別では、石炭・石油が高い。中国中煤能源(1898/HK)が7.8%、中国神華能源(1088/HK)が6.0%、エン鉱能源集団(1171/HK)が4.0%、中国海洋石油(CNOOC:883/HK)が2.7%、中国石油化工(サイノペック:386/HK)が1.8%、中国石油天然気(ペトロチャイナ:857/HK)が1.6%ずつ上昇した。中国中煤能源と中国神華能源、中国石油化工は、それぞれ1〜3月期決算の増益を発表している。
 ゼネコンや素材などインフラ建設関連の物色も続く。中国建築国際集団(3311/HK)が5.7%高、中国中鉄(390/HK)が3.8%高、中国鉄建(1186/HK)が2.4%高、馬鞍山鋼鉄(323/HK)が3.3%高、鞍鋼(アンガン・スチール:347/HK)が3.0%高、中国建材(3323/HK)が2.9%高、中国西部水泥(2233/HK)が2.5%高で引けた。経済成長を促し、内需を拡大するため、政府はインフラ建設を強化する――などと伝わったことが引き続き材料視されている。
 海上輸送やコンテナリース・生産、港湾など海運セクターもしっかり。太平洋航運集団(2343/HK)が4.6%高、中遠海運能源運輸(1138/HK)が2.8%高、中国国際海運集装箱(中国国際コンテナ:2039/HK)が1.5%高、中遠海運発展(2866/HK)が1.3%高、招商局港口HD(144/HK)が2.6%高、中遠海運港口(1199/HK)が1.1%高で前場取引を終えた。中国国際コンテナの四半期決算を増益を確保している。ほか、政府系の総合物流グループ中国外運(サイノトランス:598/HK)が4.4%高。同社の四半期決算も増益だった。
 そのほかの業績動向を手がかりにした動きでは、24%増益の第一トラクター(ファースト・トラクター:38/HK)が7.5%高、27%増益の広州汽車集団(2238/HK)が3.8%高と値を上げている。
 本土マーケットも続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比0.25%高の2965.56ポイントで前場の取引を終了した。エネルギー株が高い。不動産株、酒造株、自動車株、半導体株、銀行株なども買われた。半面、素材株は安い。医薬品株、公益株、保険・証券株も売られた。



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