/ 詳細
検索 (期間指定)
期間
亜州リサーチFacebook公式ページ 亜州リサーチYoutube公式チャンネル

2022/03/22 13:30

香港前場:ハンセン1.1%高で3日ぶり反発、上海総合は0.1%上昇 無料記事

 22日前場の香港マーケットは、主要66銘柄で構成されるハンセン指数が前日比239.99ポイント(1.13%)高の21461.33ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が109.48ポイント(1.51%)高の7353.96ポイントとそろって3日ぶりに反発した。売買代金は635億5810万香港ドルとなっている(21日前場は826億2950万香港ドル)。
 李克強・首相が主宰した21日の国務院(内閣に相当)常務会議では、景気下支えのため、金融支援を強化する方針が改めて示された。香港で新型コロナウイルス防疫対策の緩和が公表されたこともプラス。林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官は21日、4月1日付で米国など9カ国からの航空便の乗り入れ禁止措置を解除することや、4月19日から学校の対面授業を再開することを明らかにした。
 ただ、上値は重い。インフレ高進の警戒感がくすぶっている。昨夜のNY市場では、WTI原油先物が7.1%高と大幅に3日続伸し、シカゴ市場では、小麦が値幅制限いっぱいまで上昇した。ロシアとウクライナの停戦交渉が長引く中、ロシアは石油やガス、希少金属、穀物などの主要輸出国なだけに、西側諸国の対露制裁による商品相場の混乱が危ぐされている。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、中国スポーツ用品大手の李寧(リーニン:2331/HK)が8.4%高、中国ニット衣料最大手の申洲国際集団HD(2313/HK)が7.3%高、中国民間ガス供給業者の新奥能源HD(ENNエナジー:2688/HK)が5.3%高と上げが目立った。新奥能源に関しては、良好な決算が引き続き手がかりになっている。このほか、中国Eコマース最大手の阿里巴巴集団HD(アリババ・グループ・ホールディング:9988/HK)が4.8%高。自社株買い計画の拡大が材料視された。
 セクター別では、石炭・石油が高い。中国中煤能源(1898/HK)が5.9%、中国神華能源(1088/HK)が4.8%、エン鉱能源集団(1171/HK)が4.2%、中国海洋石油(CNOOC:883/HK)が4.0%、中国石油天然気(ペトロチャイナ:857/HK)が3.9%ずつ上昇した。
 非鉄や鉄鋼、セメントなど素材セクターもしっかり。中国アルミ(チャルコ:2600/HK)が3.8%高、江西銅業(358/HK)が3.0%高、重慶鋼鉄(1053/HK)が4.2%高、馬鞍山鋼鉄(323/HK)が3.4%高、華潤水泥HD(1313/HK)が3.1%高、中国建材(3323/HK)が1.3%高で引けた。
 半面、医薬品セクターはさえない。上海復星医薬集団(2196/HK)が5.7%安、石薬集団(1093/HK)が3.0%安、中国神威薬業集団(2877/HK)が2.9%安、四環医薬HD集団(460/HK)が1.8%安で前場取引を終えた。
 他の個別株動向では、中国東方航空(670/HK)が5.8%安。事故の影響が不安視されている。乗客・乗員132人を乗せた中国東方航空のボーイング旅客機が21日午後、広西チワン族自治区梧州市の山中に墜落した。中国メディアによれば、生存者はいないもよう。
 一方、本土マーケットは小幅ながら5日続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比0.14%高の3258.10ポイントで前場の取引を終了した。不動産株が高い。エネルギー株、金融株、素材株、海運株なども買われた。半面、空運株は安い。医薬品株、ハイテク株、消費関連株、公益株も売られた。



内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。

関連ニュース同じカテゴリーのニュース