2022/05/19 17:38
香港大引:ハンセン2.5%安で5日ぶり反落、決算失望テンセント6.5%安
19日の香港マーケットは、主要66銘柄で構成されるハンセン指数が前日比523.60ポイント(2.54%)安の20120.68ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が190.10ポイント(2.68%)安の6899.19ポイントとそろって5日ぶりに反落した。売買代金は1211億1450万香港ドルとなっている(18日は1126億7550万香港ドル)。
米中の景気先行き不安が投資家心理を冷やす流れ。米国では小売大手に軟調な決算が相次ぎ、米景気をけん引する個人消費の落ち込みが実体経済に影響すると懸念された。中国国内では、新型コロナウイルス対策の行動抑制強化が警戒されている。首都北京市やそれに隣接する天津市では、新規感染数が足もとで増加しつつあり、行動制限も強化された。ただ、政策で恩恵を受けやすい銘柄群は物色される。李克強・首相は18日、景気の下振れ圧力が強まる中、迅速果断な対応が必要との認識を示し、5月に導入が可能な措置はできるだけ早期に実施する必要があると強調した。(亜州リサーチ編集部)
ネット株に売りが先行。ハンセン科技(テック)指数は4.0%安と他の指数をアンダーパフォームした(構成30銘柄のうち下落29)。関連する主要な構成銘柄では、Eコマースの阿里巴巴集団HD(アリババ・グループ・ホールディング:9988/HK)が7.4%安、ネットサービスの騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)が6.5%安と値を下げている。テンセントには決算の失望売りが広がった。同社が昨日引け後に公表した1〜3月期決算は51%減益となり、増収率は0.1%増と上場来最低を記録。売上高、純利益ともに市場予想を下回っている。
ハンセン指数の構成銘柄では、テンセントのほか、電動工具メーカー大手の創科実業(テクトロニック・インダストリーズ:669/HK)が7.5%安、ニット衣料中国最大手の申州国際集団HD(2313/HK)が6.2%安と下げが目立った。両社はそれぞれ米向け売上比率が大きいだけに、米消費の落ち込みが不安視されている。
海運・物流セクターも安い。海豊国際HD(1308/HK)が5.1%、太平洋航運集団(2343/HK)が3.8%、京東物流(JDロジスティクス:2618/HK)が3.5%、深セン国際HD(シェンジェン・インターナショナル・ホールディングス:152/HK)が3.2%ずつ下落した。
カジノや映画などレジャー関連もさえない。金沙中国(サンズ・チャイナ:1928/HK)が5.3%安、新濠国際発展(メルコ・インターナショナル:200/HK)が4.0%安、阿里巴巴影業集団(アリババ・ピクチャーズ・グループ:1060/HK)が5.7%安、猫眼娯楽(マオイェン・エンターテインメント:1896/HK)が3.3%安で取引を終えた。
半面、再生可能エネルギー発電や電力設備の銘柄群は高い。保利協キン能源HD(GCLポリー・エナジー:3800/HK)が5.8%、新特能源(1799/HK)が5.5%、東方電気(1072/HK)が3.1%、上海電気集団(2727/HK)が2.2%ずつ上昇した。
ゼネコンやプラント建設などインフラ建設関連もしっかり。中国鉄建(1186/HK)が1.6%高、中国交通建設(1800/HK)が1.4%高、中リョ国際工程(2068/HK)が2.9%高と値を上げた。
一方、本土マーケットは反発。主要指標の上海総合指数は、前日比0.36%高の3096.97ポイントで取引を終了した。不動産株が高い。ハイテク株、発電・電力設備株、自動車株、素材株、医薬品株の一角なども買われた。半面、酒造・食品や小売、家電などの消費関連株は安い。エネルギー株、金融株、運輸株も売られた。
内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。
米中の景気先行き不安が投資家心理を冷やす流れ。米国では小売大手に軟調な決算が相次ぎ、米景気をけん引する個人消費の落ち込みが実体経済に影響すると懸念された。中国国内では、新型コロナウイルス対策の行動抑制強化が警戒されている。首都北京市やそれに隣接する天津市では、新規感染数が足もとで増加しつつあり、行動制限も強化された。ただ、政策で恩恵を受けやすい銘柄群は物色される。李克強・首相は18日、景気の下振れ圧力が強まる中、迅速果断な対応が必要との認識を示し、5月に導入が可能な措置はできるだけ早期に実施する必要があると強調した。(亜州リサーチ編集部)
ネット株に売りが先行。ハンセン科技(テック)指数は4.0%安と他の指数をアンダーパフォームした(構成30銘柄のうち下落29)。関連する主要な構成銘柄では、Eコマースの阿里巴巴集団HD(アリババ・グループ・ホールディング:9988/HK)が7.4%安、ネットサービスの騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)が6.5%安と値を下げている。テンセントには決算の失望売りが広がった。同社が昨日引け後に公表した1〜3月期決算は51%減益となり、増収率は0.1%増と上場来最低を記録。売上高、純利益ともに市場予想を下回っている。
ハンセン指数の構成銘柄では、テンセントのほか、電動工具メーカー大手の創科実業(テクトロニック・インダストリーズ:669/HK)が7.5%安、ニット衣料中国最大手の申州国際集団HD(2313/HK)が6.2%安と下げが目立った。両社はそれぞれ米向け売上比率が大きいだけに、米消費の落ち込みが不安視されている。
海運・物流セクターも安い。海豊国際HD(1308/HK)が5.1%、太平洋航運集団(2343/HK)が3.8%、京東物流(JDロジスティクス:2618/HK)が3.5%、深セン国際HD(シェンジェン・インターナショナル・ホールディングス:152/HK)が3.2%ずつ下落した。
カジノや映画などレジャー関連もさえない。金沙中国(サンズ・チャイナ:1928/HK)が5.3%安、新濠国際発展(メルコ・インターナショナル:200/HK)が4.0%安、阿里巴巴影業集団(アリババ・ピクチャーズ・グループ:1060/HK)が5.7%安、猫眼娯楽(マオイェン・エンターテインメント:1896/HK)が3.3%安で取引を終えた。
半面、再生可能エネルギー発電や電力設備の銘柄群は高い。保利協キン能源HD(GCLポリー・エナジー:3800/HK)が5.8%、新特能源(1799/HK)が5.5%、東方電気(1072/HK)が3.1%、上海電気集団(2727/HK)が2.2%ずつ上昇した。
ゼネコンやプラント建設などインフラ建設関連もしっかり。中国鉄建(1186/HK)が1.6%高、中国交通建設(1800/HK)が1.4%高、中リョ国際工程(2068/HK)が2.9%高と値を上げた。
一方、本土マーケットは反発。主要指標の上海総合指数は、前日比0.36%高の3096.97ポイントで取引を終了した。不動産株が高い。ハイテク株、発電・電力設備株、自動車株、素材株、医薬品株の一角なども買われた。半面、酒造・食品や小売、家電などの消費関連株は安い。エネルギー株、金融株、運輸株も売られた。
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