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2022/04/22 13:25

香港前場:ハンセン0.6%安で4日続落、上海総合は0.1%下落 無料記事

 22日前場の香港マーケットは、主要66銘柄で構成されるハンセン指数が前日比114.27ポイント(0.55%)安の20567.95ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が25.70ポイント(0.37%)安の6936.50ポイントとそろって4日続落した。売買代金は589億4010万香港ドルとなっている(21日前場は581億5630万香港ドル)。
 内外環境の不透明感が重しとなる流れ。米金利の上昇と中国の景気不安が逆風となっている。米国では、金融当局者のタカ派(引き締めに積極的)発言が相次ぐ中、米10年債利回りは2.9%台に再び上昇し、目先の金融政策に影響しやすい2年債は約3年ぶりの高水準に達した。中国では、行動規制の長期化によって景気が冷え込むと警戒されている。習近平・国家主席は21日に「博鰲(ボアオ)アジアフォーラム」でビデオ演説し、「ゼロコロナ」政策の重要性を改めて強調した。ただ、指数は前引けにかけて下げ幅を縮小。中国景気の先行き不安が高まったことで、逆に当局が経済対策を強めるとの見方も広がっている。また、ハンセン指数は約5週ぶりの安値水準に落ち込んでいるだけに、値ごろ感に着目した買いもみられた。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、マカオ・カジノの銀河娯楽集団(ギャラクシー・エンターテインメント:27/HK)が3.2%安、インターネットサービス中国最大手の騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)が2.8%安、電動工具メーカー大手の創科実業(テクトロニック・インダストリーズ:669/HK)が2.6%安と下げが目立った。
 セクター別では、新興の電気自動車(EV)が安い。小鵬汽車(9868/HK、XPEV/NYSE)と蔚来汽車(ニーオ:9866/HK、NIO/NYSE)がそろって4.3%、理想汽車(2015/HK、LI/NASDAQ)が2.7%ずつ下落した。理想汽車は米上場廃止の不安が高まっている。米証券取引委員会(SEC)は21日、「外国企業説明責任法(HFCAA)」に抵触する上場企業の暫定リストに、同社など17社を追加した。リストアップされた企業は監査状況の検査を3期連続で受け入れない場合、上場廃止となる可能性がある。ほか、暫定リスト入りした銘柄では、22日に香港マーケットに重複上場した知乎(ジーフー:2390/HK、ZH/NYSE)も含まれる。同社株は公募価格比22.5%安で前場を終えた。
 医薬品セクターもさえない。山東新華製薬(719/HK)が6.0%安、上海復星医薬集団(2196/HK)が2.2%安、中国生物製薬(1177/HK)が1.7%安、四環医薬HD集団(460/HK)が1.5%安と値を下げた。
 半面、中国不動産セクターはしっかり。広州富力地産(2777/HK)が3.6%、万科企業(2202/HK)が2.3%、碧桂園HD(2007/HK)が1.5%、中国金茂HD(817/HK)が1.2%ずつ上昇した。
 ゼネコンや建材、建機などインフラ建設関連も物色される。中国鉄建(1186/HK)が2.8%高、中国中鉄(390/HK)が2.5%高、北京金隅集団(BBMG:2009/HK)が2.4%高、中国建材(3323/HK)が1.3%高、中国龍工HD(3339/HK)が4.2%高と値を上げた。
 一方、本土マーケットは小幅ながら6日続落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.07%安の3077.80ポイントで前場の取引を終了した。ハイテク株が安い。医薬品株、非鉄株、防衛関連株、消費関連株の一角なども売られた。半面、不動産株は高い。金融株、エネルギー株、インフラ関連株、海運株、公益株も買われた。



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