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2022/04/19 13:29

香港前場:ハンセン1.9%安で4日ぶり反落、上海総合は0.1%上昇 無料記事

 連休明け19日前場の香港マーケットは、主要66銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比406.47ポイント(1.89%)安の21111.61ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が176.65ポイント(2.39%)安の7208.93ポイントとそろって4日ぶりに反落した。売買代金は684億8250万香港ドルに拡大している(14日前場は491億400万香港ドル)。
 内外環境の不透明感が投資家心理を冷やす流れ。インフレ高進の警戒感で昨夜の米株が続落したことや、中国の景気先行き不安が重しとなっている。香港休場中の18日に公表された各種経済統計では、3月の小売売上高が前年同月比で3.5%減少し、市場予想(3.0%減)以上に落ち込んだ。1〜3月期GDPは前年同期比で4.8%増加し、市場予想(4.2%増)を上回ったものの、エコノミストからは、新型コロナウイルス感染拡大の影響などで、「今後数カ月で景気が大幅減速するリスクがある」と指摘されている。また、中国人民銀行(中央銀行)発表した預金準備率引き下げに関しては、下げ幅が予想に届かなかったと失望された。(亜州リサーチ編集部)
 「ニューエコノミー」関連銘柄に売りが先行。ハンセン科技(テック)指数は2.8%安と他の指数をアンダーパフォームしている(構成銘柄30のうち29下落)。個別では、動画配信プラットフォーム中国大手のビリビリ(9626/HK、BILI/NASDAQ)が9.8%安、高性能データセンター開発・運営の万国数拠HD(GDSホールディングス:9698/HK、GDS/NASDAQ)が7.4%安、インターネット検索中国最大手の百度(バイドゥ:9888/HK、BIDU/NASDAQ)が5.8%安と下げが目立った。
 スポーツ用品や外食など消費セクターも安い。李寧(リーニン:2331/HK)が5.2%、安踏体育用品(2020/HK)が4.0%、海倫司国際HD(9869/HK)が5.1%、九毛九国際HD(9922/HK)が2.9%ずつ下落した。
 医薬品セクターも急落。百済神州(ベイジーン:6160/HK)が6.9%安、薬明生物技術(ウーシーバイオロジクス:2269/HK)が4.1%安、康哲薬業HD(867/HK)が3.7%安で前場取引を終えた。
 中国不動産セクターもさえない。合景泰富地産HD(1813/HK)が7.6%安、広州富力地産(2777/HK)が5.6%安、華潤置地(1109/HK)が3.4%安、雅居楽集団HD(3383/HK)が3.3%安で引けた。
 他の個別株動向では、資産総額で国内6位の招商銀行(3968/HK)が11.5%安。同行は18日、同日付で田恵宇・行長が辞任したと発表した。田氏が辞任した理由は明らかにされておらず、市場では予想外の人事と受け止められている。投資家層に動揺が広がった。
 一方、本土マーケットは3日ぶり反発。主要指標の上海総合指数は、前日比0.12%高の3199.30ポイントで前場の取引を終了した。エネルギー株が高い。公益株、素材株、不動産株、海運株なども買われた。半面、ハイテク株は安い。医薬品株、金融株、消費関連株も売られた。


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