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2022/03/15 17:40

香港大引:ハンセン5.7%安で3日続落、アリババ12%下落で安値更新 無料記事

 15日の香港マーケットは、主要66銘柄で構成されるハンセン指数が前日比1116.58ポイント(5.72%)安の18415.08ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が431.61ポイント(6.58%)安の6123.94ポイントとそろって3日続落した。ハンセン指数の下落率は2015年7月以来の大きさで、6年1カ月ぶりの安値水準を切り下げている。売買代金は2861億6820万香港ドルと高水準が続いた(14日は2230億5310万香港ドル)。
 内外の不安材料で投資家心理が冷え込む流れ。中国の新型コロナウイルス感染再拡大や、米中対立の悪化が警戒された。感染が全国的に広がる中国本土では、代表的なハイテク企業が本社を構える深セン市など、複数の大都市が事実上のロックダウンに踏み切っている。14日に確認された1日当たりの新規感染は、再び過去2年で最多となった。北京市に近い河北省廊坊市でもロックダウンが実施されるなど、各地で社会活動が停滞している。モルガン・スタンレーは最新リポートで、コロナ感染再拡大を理由に中国成長率見通しを下方修正した。他方、取引時間中に公表された今年1〜2月の中国経済統計では、小売売上高や鉱工業生産額などが上振れた。指数は下げ幅を縮小する場面がみられたものの、プラス圏に浮上することはなく、終盤にかけて一段安となっている。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄はほぼ全面安(66のうち64下落)個別では、中国中堅デベロッパーの龍湖集団HD(960/HK)が15.4%安、不動産管理サービスの碧桂園服務HD(6098/HK)が12.8%安、保険事業で中国2位の中国平安保険(2318/HK)が12.6%安と下げが目立った。
 そのほか、中国の2大インターネット企業、阿里巴巴集団HD(アリババ・グループ・ホールディング:9988/HK)が11.9%安(上場来安値)、騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)が10.2%安。両社など複数の中国ネット企業に関し、JPモルガン・チェースが最新リポートで、投資判断などを引き下げた上で、「投資対象外」と指摘している。ほか、テンセントについては、同社の決済サービス「微信支付(ウィーチャットペイ)」を巡り、マネーロンダリング防止規定に違反したとして、中国人民銀行(中央銀行)が罰金を科すもよう――とも伝わった。
 セクター別では、景気動向に敏感なエネルギー・素材の下げが目立つ。中国神華能源(1088/HK)が7.8%安、中国石油天然気(ペトロチャイナ:857/HK)が6.6%安、中国アルミ(チャルコ:2600/HK)が11.2%安、鞍鋼(アンガン・スチール:347/HK)が10.7%安、安徽海螺水泥(安徽コンチセメント:914/HK)が6.4%安で引けた。
 電気自動車(EV)メーカーを中心に、自動車セクターも急落。理想汽車(リ・オート:2015/HK)が17.8%安、蔚来汽車(ニーオ:9866/HK)が12.8%安、小鵬汽車(エックスポン:9868/HK)が10.2%安、比亜迪(BYD:1211/HK)が6.8%安で取引を終えた。BYDは14日、実質的なロックダウンが実施されている広東省深セン市の工場について、「生産にある程度の影響が出る」との見通しを示している。
 半導体セクターも安い。上海復旦微電子集団(1385/HK)が14.0%、中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)が11.3%、晶門半導体(2878/HK)が10.5%、華虹半導体(1347/HK)が9.8%ずつ下落した。
 本土マーケットも続落。主要指標の上海総合指数は、前日比4.95%安の3063.97ポイントで取引を終了した。素材・エネルギー株が下げを主導する。不動産株、公益株、不動産株、消費関連株、インフラ関連株、運輸株、金融株、医薬品株、ハイテク株なども売られた。


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