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2022/03/10 13:30

香港前場:ハンセン1.3%高で5日ぶり反発、上海総合は1.9%上昇 無料記事

 10日前場の香港マーケットは、主要66銘柄で構成されるハンセン指数が前日比260.59ポイント(1.26%)高の20888.30ポイントと5日ぶり、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が83.59ポイント(1.16%)高の7273.17ポイントと7日ぶりにそれぞれ反発した。売買代金は859億5290万香港ドルとなっている(9日前場は904億180万香港ドル)。
 過度なインフレ懸念の後退で、投資家に買い安心感が広がる流れ。石油輸出国機構(OPEC)加盟国による増産観測が広がり、昨夜のWTI原油先物は12.1%安と4日ぶりに急反落した。小麦や鉄鋼、一部の非鉄なども大幅に値下がりしている。商品市況高の一服で、個人消費の冷え込みや企業収益の悪化に対する警戒感もひとまず薄らいだ。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、太陽光発電用ガラス基板メーカーの信義光能HD(シンイ・ソーラー・ホールディングス:968/HK)が5.8%高、域内大手行の中銀香港(2388/HK)と電池・自動車メーカーの比亜迪(BYD:1211/HK)がそろって5.4%高と上げが目立った。
 セクター別では、自動車が高い。上記したBYDのほか、理想汽車(リ・オート:2015/HK)が9.8%、小鵬汽車(エックスポン:9868/HK)が8.2%、広州汽車集団(2238/HK)が4.2%ずつ上昇した。なお本日は、新興EV(電気自動車)メーカーの蔚来汽車(ニーオ:9866/HK、NIO/NYSE)が資金調達を伴わない「紹介形式」で香港に重複上場。前場終値は161.80香港ドル。香港上場株と米国預託株式(ADS)の交換比率は1対1(1ADS=クラスA株式1株)となるため、米市場の9日終値(20.17米ドル、約157香港ドル)と比べると3.1%の上昇だ。
 エアラインや代理店の旅行セクターも急伸。中国南方航空(1055/HK)が8.5%高、中国東方航空(670/HK)が7.0%高、国泰航空(キャセイ航空:293/HK)が6.0%高、中国国際航空(753/HK)が3.2%高、縦横遊HD(WWPKGホールディングス:8069/HK)が7.1%高、携程集団(トリップドットコム・グループ:9961/HK)が4.5%高と値を上げた。
 半導体や通信設備・工事などハイテク関連もしっかり。上海復旦微電子集団(1385/HK)が8.0%高、晶門半導体(ソロモン・システック:2878/HK)が4.7%高、中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)が3.4%高、中国通信服務(552/HK)が3.8%高、京信通信系統HD(2342/HK)が3.0%高で前場取引を終えた。
 半面、石油や産金、非鉄の一角はさえない。中国石油天然気(ペトロチャイナ:857/HK)が3.6%、中国海洋石油(CNOOC:883/HK)が1.7%、招金鉱業(1818/HK)が2.6%、紫金鉱業集団(2899/HK)が1.7%、新疆新キン鉱業(3833/HK)が3.8%、中国アルミ(チャルコ:2600/HK)が2.6%ずつ下落した。
 一方、本土マーケットは7日ぶり反発。主要指標の上海総合指数は、前日比1.91%高の3318.55ポイントで前場の取引を終了した。消費関連株が高い。医薬品株、素材株、ハイテク株、インフラ関連株、運輸株、公益株、金融株なども買われた。半面、エネルギー株は安い。産金株も売られた。


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