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2022/03/31 13:26

香港前場:ハンセン0.8%安で4日ぶり反落、上海総合は0.1%下落 無料記事

 31日前場の香港マーケットは、主要66銘柄で構成されるハンセン指数が前日比179.54ポイント(0.81%)安の22052.49ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が50.75ポイント(0.67%)安の7558.62ポイントとそろって4日ぶりに反落した。売買代金は511億2810万香港ドルに細っている(30日前場は789億80万香港ドル)。 
 中国景況感の悪化が嫌気される流れ。朝方公表された今年3月の製造業PMI(中国国家統計局などが集計)は49.5となり、市場予想(49.8)や前月実績(50.2)に届かなかあった。節目の50を5カ月ぶりに割り込む中、中国景気の鈍化懸念が強まっている。また、ウクライナ情勢の楽観後退や、米国の対中圧力なども投資家心理を重くした。もっとも、下値を叩くような売りはみられない。中国経済対策の期待感が相場を下支えしている。中国人民銀行は30日、金融政策の規模を拡大するなど一段の経済支援をしていく方針を表明した。人民銀は朝方、前日に続き厚めの資金を市中に供給している。(亜州リサーチ編集部)
 「ニューエコノミー」関連銘柄の下げが目立つ。ハンセン科技(テック)指数は1.3%下落し、他の指数をアンダーパフォームした。個別では、対中圧力が懸念され、インターネット検索中国最大手の百度(バイドゥ:9888/HK、BIDU/NASDAQ)が4.0%安。米証券取引委員会(SEC)は3月30日、「外国企業説明責任法(HFCAA)」に抵触する上場企業の暫定リストに同社など5社を追加した。ほか、中国EMS(電子機器製造受託サービス)の比亜迪電子(BYDエレクトロニック:285/HK)が5.5%安、EVメーカーの理想汽車(リ・オート:2015/HK)が5.4%安、オンライン医療の京東健康(JDヘルス・インターナショナル:6618/HK)が3.8%安などと値を下げている。
 医薬品セクターも安い。薬明生物技術(ウーシー・バイオロジクス:2269/HK)が5.0%、康希諾生物(カンシノ・バイオロジクス:6185/HK)が4.0%、百済神州(ベイジーン:6160/HK)が3.4%、石薬集団(CSPCファーマシューティカル・グループ:1093/HK)が3.3%ずつ下落した。
 中国発電セクターもさえない。華能国際電力(902/HK)が4.0%安、中国電力国際発展(2380/HK)が3.5%安、華潤電力HD(836/HK)が1.5%安、華電国際電力(1071/HK)が1.2%安で引けた。
 半面、中国銀行セクターはしっかり。交通銀行(3328/HK)が3.1%、中国建設銀行(939/HK)が2.4%、中国工商銀行(1398/HK)が1.1%、中国農業銀行(1288/HK)が1.0%ずつ上昇した。業績改善が好感されている。工商銀や農業などが公表した通期決算は増益で、配当の増額も予定された。
 一方、本土マーケットは小反落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.10%安の3263.20ポイントで前場の取引を終了した。ハイテク株が安い。消費関連株、素材株、公益株、運輸株なども売られた。半面、不動産株は高い。銀行・保険株、医薬品株、エネルギー株も買われた。



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