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2022/03/23 13:29

香港前場:ハンセン1.7%高で続伸、上海総合は0.1%下落 無料記事

 23日前場の香港マーケットは、主要66銘柄で構成されるハンセン指数が前日比378.48ポイント(1.73%)高の22267.76ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が138.49ポイント(1.84%)高の7677.04ポイントとそろって続伸した。売買代金は1016億1440万香港ドルに拡大している(22日前場は635億5810万香港ドル)。
 内外環境の改善で買われる流れ。中国経済対策の期待感、昨夜の米株高が追い風となった。米国では利上げ加速が織り込まれつつあり、主要企業の好決算も投資家心理を上向かせている。香港市場でも主要企業の決算報告が本格化し、業績を手がかりにした買いが目立つ状況だ。(亜州リサーチ編集部)
 「ニューエコノミー」関連銘柄が急伸。ハンセン科技(テック)指数は3.2%高と他の指数をアウトパフォームした。個別では、動画配信プラットフォーム中国大手のビリビリ(9626/HK)が10.2%高、電子書籍ストアの閲文集団(チャイナ・リテラチュア:772/HK)が9.9%高、医療アプリ運営の平安健康医療科技(1833/HK)が7.6%高と上げが目立っている。閲文集団に関しては、通期決算の黒字転換が好感された。ほか、中国スマートフォン大手の小米集団(シャオミ・コーポレーション:1810/HK)が6.1%高。同社が報告した通期決算は前年比5.0%減益だったものの、特殊要因を除いた場合は69.5%増益となり、本業は堅調だった。
 医薬品セクターもしっかり。薬明生物技術(ウーシー・バイオロジクス:2269/HK)が10.2%高、中国生物製薬(1177/HK)が4.4%高、石薬集団(CSPCファーマシューティカル・グループ:1093/HK)が4.0%高、百済神州(ベイジーン:6160/HK)が2.6%高で引けた。バイオ医薬品開発受託会社の薬明生物技術については、通期決算の利益倍増も刺激材料。同社によれば、新型コロナウイルス関連の既存・新規プロジェクトが収益に貢献した。
 自動車セクターも高い。蔚来汽車(ニーオ:9866/HK)が7.5%、五菱汽車集団HD(305/HK)が5.7%、小鵬汽車(エックスポン:9868/HK)が4.5%、比亜迪(BYD:1211/HK)が3.9%ずつ上昇した。
 外食や酒造の銘柄群も物色される。海底撈国際HD(6862/HK)が6.6%高、九毛九国際HD(9922/HK)が6.2%高、百勝中国HD(9987/HK)が5.9%高、青島ビール(168/HK)が2.9%高、華潤ビールHD(291/HK)が2.1%高と値を上げた。消費活発化が期待されている。深セン市では21日、コロナ感染再拡大によるロックダウンが解除された。中国全体の経済活動が早期に正常化するとの見方が広がっている。
 半面、中国発電セクターはさえない。華能国際電力(902/HK)が5.5%、中国電力国際発展(2380/HK)が2.9%、華電国際電力(1071/HK)が2.4%、華潤電力HD(836/HK)が2.2%ずつ下落した。
 一方、本土マーケットは6日ぶりに反落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.14%安の3255.32ポイントで前場の取引を終了した。金融株が安い。エネルギー株、不動産株、自動車株、公益株なども売られた。半面、医薬品株は高い。食品飲料株、防衛関連株も買われた。


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