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2022/03/21 13:28

香港前場:ハンセン0.1%安で続落、上海総合は0.02%上昇 無料記事

 週明け21日前場の香港マーケットは、主要66銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比18.13ポイント(0.08%)安の21394.27ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が28.06ポイント(0.38%)安の7338.36ポイントとそろって続落した。売買代金は826億2950万香港ドルとなっている(18日前場は917億4050万香港ドル)。
 様子見ムードが漂う流れ。中国当局が市場安定化の方針を先週表明する中、具体的な政策を見極めたいとするスタンスが上値を重くしている。ウクライナ情勢を巡り、米国や欧州連合(EU)などがロシア制裁を強めていることも不安材料だ。世界経済の混乱も危惧されている。もっとも、大きく売り込む動きはみられない。中国では、新型コロナウイルス感染再拡大による経済活動縮小の不安がやや薄らいでいる。深セン市政府は20日、市内の企業活動を21日から正常に戻すと発表した。香港の各指数はプラス圏で推移する場面もみられている。
 なお、中国人民銀行(中央銀行)は21日、銀行貸し出しの指標となる最優遇貸出金利「ローンプライムレート(LPR)」を予想通り据え置いた。人民銀は先週、主導的な金融政策を実施し、新規融資の適度な増加を促す方針を表明している。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、火鍋チェーン最大手の海底撈国際HD(ハイディラオ・インターナショナル・ホールディング:6862/HK)が6.9%安、不動産デベロッパー大手の碧桂園HD(カントリー・ガーデン・ホールディングス:2007/HK)が4.4%安、飲食ポータルサイトの美団(メイトゥアン:3690/HK)が4.2%安と下げが目立った。
 セクター別では、中国の不動産が安い。上記した碧桂園のほか、龍湖集団HD(960/HK)が3.6%、万科企業(2202/HK)が3.3%、中国海外発展(688/HK)が3.1%、華潤置地(チャイナ・リソーシズ・ランド:1109/HK)が2.7%ずつ下落した。なお、流動性危機に直面する不動産デベロッパー大手、中国恒大集団(チャイナ・エバーグランデ:3333/HK)は本日、関連会社などと共に売買を一時停止している。
 海運・港湾セクターもさえない。東方海外(316/HK)が4.2%安、中遠海運HD(1919/HK)が1.7%安、中遠海運能源運輸(1138/HK)が1.2%安、中遠海運港口(1199/HK)が2.1%安、招商局港口HD(144/HK)が1.0%安で引けた。
 他の個別株動向では、国務院系セメントメーカーの華潤水泥HD(チャイナ・リソーシズ・セメント:1313/HK)が6.7%安。通期決算の減益と配当の減額見通しが嫌気された。
 半面、エネルギー関連の銘柄は高い。新奥能源HD(ENNエナジー:2688/HK)が16.4%、華潤燃気HD(華潤ガス:1193/HK)が10.3%、昆侖能源(クンルン・エナジー:135/HK)が6.3%、中国中煤能源(1898/HK)が2.6%、中国海洋石油(CNOOC:883/HK)が2.2%ずつ上昇した新奥能源と華潤燃気に関しては、決算内容も好感されている。両社の通期決算はそれぞれ増益となり、配当の増額も予定された。
 一方、本土マーケットは小幅ながら4日続伸。主要指標の上海総合指数は、前営業日比0.02%高の3251.58ポイントで前場の取引を終了した。エネルギー株が高い。素材株、医薬品株、ハイテク株、自動車株、不動産株の一角なども買われた。半面、金融株は安い。公益株、運輸株、食品飲料株も売られた。


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