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2022/03/15 13:36

香港前場:ハンセン3.0%安で3日続落、上海総合は2.2%下落 無料記事

 15日前場の香港マーケットは、主要66銘柄で構成されるハンセン指数が前日比584.41ポイント(2.99%)安の18947.25ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が195.61ポイント(2.98%)安の6359.94ポイントとそろって3日続落した。売買代金は1450億7530万香港ドルに拡大している(14日前場は1061億3130万香港ドル)。
 内外の不安材料で投資家心理が冷え込む流れ。中国の新型コロナウイルス感染再拡大や、米中対立の悪化が警戒された。感染が全国的に広がる中国本土では、代表的なハイテク企業が本社を構える深セン市など、複数の大都市が事実上のロックダウンに踏み切っている。新規感染に上げ止まりの兆しはなく、行動抑制の広がりが懸念された。ウクライナ問題を巡る米中関係の悪化も懸念。14日開催された両国の会談では、米国が中国に「ロシアとの友好関係に強い懸念を抱いている」と伝えた。「中国がロシアを支援すれば経済制裁を科す」とも警告している。ただ、指数は中盤から下げ幅をやや縮小。取引時間中に今年1〜2月の中国経済統計が公表され、小売売上高や鉱工業生産額などが上振れたことを好感した。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、保険事業で中国2位の中国平安保険(2318/HK)が9.0%安、中国中堅デベロッパーの龍湖集団HD(960/HK)が7.9%安、マカオ・カジノの銀河娯楽集団(ギャラクシー・エンターテインメント:27/HK)が7.6%安と下げが目立った。そのほか、中国の2大インターネット企業、阿里巴巴集団HD(アリババ・グループ・ホールディング:9988/HK)が6.7%安、騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)が5.4%安。両社など複数の中国ネット企業に関し、JPモルガン・チェースが最新リポートで、投資判断などを引き下げた上で、「投資対象外」と指摘している。ほか、テンセントについては、同社の決済サービス「微信支付(ウィーチャットペイ)」を巡り、マネーロンダリング防止規定に違反したとして、中国人民銀行(中央銀行)が罰金を科すもよう――とも伝わった。
 セクター別では、中国の金融が安い。上記した中国平安保険のほか、中国人寿保険(2628/HK)が5.4%、招商銀行(3968/HK)が5.0%、中国工商銀行(1398/HK)が2.8%、中国建設銀行(939/HK)が2.5%ずつ下落した。
 石油や石炭、天然ガスのエネルギー関連も急落。中国石油天然気(ペトロチャイナ:857/HK)が4.2%安、中国海洋石油(CNOOC:883/HK)が3.2%安、中国神華能源(1088/HK)が6.0%安、エン鉱能源集団(1171/HK)が5.1%安、昆侖能源(クンルン・エナジー:135/HK)が16.4%安、中国燃気HD(中国ガス:384/HK)が3.6%安で前場取引を終えた。
 非鉄やセメント、鉄鋼など素材セクターもさえない。中国アルミ(チャルコ:2600/HK)が7.6%安、江西銅業(358/HK)が6.9%安、中国建材(3323/HK)が5.5%安、安徽海螺水泥(安徽コンチセメント:914/HK)が3.4%安、馬鞍山鋼鉄(323/HK)が6.9%安、鞍鋼(アンガン・スチール:347/HK)が5.7%安で引けた。
 本土マーケットも続落。主要指標の上海総合指数は、前日比2.18%安の3153.11ポイントで前場の取引を終了した。エネルギー株が下げを主導する。公益株、不動産株、素材株、消費関連株、インフラ関連株、運輸株、金融株、医薬品株、ハイテク株なども売られた。



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