16日の中国本土マーケットは、主要指標の上海総合指数が前日比106.75ポイント（3.48％）高の3170.71ポイント（上海A株指数は3.49％高の3323.35ポイント）と3日ぶりに反発した。
　中国経済対策の期待感が相場を支える流れ。中国国務院（政府）の金融安定発展委員会が16日開催され、主宰した劉鶴・副首相は「市場に有利な政策を積極的に打ち出す」と強調した。「緊縮的」な政策には慎重になる方針を示している。指数はこのところ急落していただけに、買い戻しも入りやすかった。新型コロナウイルス感染の再拡大や米中関係の悪化などを警戒し売られる場面がみられたものの、指数は中盤から再びプラスに転じ、終盤にかけて一段高となっている。(亜州リサーチ編集部)
　金融株が相場をけん引。招商銀行（600036/SH）が7.9％高、興業銀行（601166/SH）が5.2％高、中国平安保険（601318/SH）が3.9％高、中国人寿保険（601628/SH）が3.7％高で引けた。
　ITハイテク関連株も急伸。半導体デバイスの上海韋爾半導体（WILLSEMI：603501/SH）がストップ高、業務ソフト開発大手の用友網絡科技（600588/SH）が8.0％高、スーパーコンピュータ世界大手の曙光信息産業（中科曙光：603019/SH）が7.2％高、携帯端末ODM（開発・製造受託サービス）の聞泰科技（ウイングテック・テクノロジー：600745/SH）が6.2％高で取引を終えた。
　消費関連株も高い。スーパーマーケットの上海百聯集団（600827/SH）が7.4％、免税店の中国旅遊集団中免（601888/SH）が6.3％、乳製品の内蒙古伊利実業集団（600887/SH）が4.9％、酒造の貴州茅台酒（貴州マオタイ：600519/SH）が4.5％、自動車の長城汽車（601633/SH）が4.0％ずつ上昇した。公益株、素材株、運輸株、不動産株、医薬品株、エネルギー株、インフラ関連株なども買われている。
　一方、外貨建てB株相場は、上海B株指数が7.47ポイント（2.84％）高の270.05ポイント、深センB株指数が30.99ポイント（3.14％）高の1018.24ポイントで終了した。