週明け15日の香港マーケットは、主要82銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比277.44ポイント（1.52％）安の18015.94ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数（旧H株指数）が110.96ポイント（1.70％）安の6421.67ポイントと3日ぶりに反落した。売買代金は911億4690万香港ドルに縮小している（12日は1194億3190万香港ドル）。
　中国経済の先行き不安が強まる流れ。中国で取引時間中に公表された今年第2四半期（4〜6月）の国内総生産（GDP）成長率は前年同期比4.7％にとどまり、前四半期（1〜3月）の実績（5.3％）、市場予想（5.1％）をともに下回っている。6月の経済統計に関しては、鉱工業生産は予想をやや上回ったものの、小売売上高は大幅に下回った。住宅価格の下落も続いている。また、12日に発表された金融統計では、人民元建て新規融資額が予想に届かず、マネーサプライ（通貨供給量）M2の伸びも予想を下回って過去最低を記録した。指数は指標発表、下げ幅を広げている。(亜州リサーチ編集部)
　ハンセン指数の構成銘柄では、中国インターネット検索最大手の百度集団（バイドゥ：9888/HK）が5.6％安、オンライン医療の京東健康（6618/HK）が5.3％安、スポーツ用品大手の李寧（2331/HK）が4.9％安と下げが目立った。
　セクター別では、消費関連が安い。上記した李寧のほか、酒場チェーンの海倫司国際HD（9869/HK）が5.7％、白物家電の海信家電集団（921/HK）が4.9％、ミネラルウォーターの農夫山泉（9633/HK）が4.6％、免税店の中国旅遊集団中免（1880/HK）が3.2％、食品・飲料メーカーの統一企業中国HD（220/HK）が2.7％ずつ下落した。
　中国不動産セクターもさえない。合景泰富集団HD（1813/HK）が5.9％安、中国奥園集団（3883/HK）が4.4％安、龍湖集団HD（960/HK）が4.3％安、遠洋集団HD（3377/HK）が4.0％安で引けた。龍湖集団については、6月の不動産成約額が前年同月比で40％減少したことも嫌気されている。
　半面、産金セクターは高い。中国黄金国際資源（2099/HK）が4.3％、山東黄金鉱業（1787/HK）が2.3％、招金鉱業（1818/HK）が1.9％、霊宝黄金（3330/HK）が1.5％ずつ上昇した。
　一方、本土マーケットは3日続伸。主要指標の上海総合指数は、前営業日比0.09％高の2974.01ポイントで取引を終了した。銀行株が高い。石炭・石油株、非鉄・産金株、公益株、通信ネットワーク株なども買われた。半面、不動産株は安い。消費関連株、医薬株、ハイテク株、証券株も売られた。


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