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2024/07/12 13:43

香港前場:ハンセン2.0%高で続伸、上海総合は0.2%低下 無料記事

 12日前場の香港マーケットは、主要82銘柄で構成されるハンセン指数が前日比353.20ポイント(1.98%)高の18185.53ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が122.40ポイント(1.92%)高の6494.18ポイントと続伸した。売買代金は653億8910万香港ドルに拡大している(11日の前場は539億9360万香港ドル)。
 米利下げ前倒し観測が相場を支える流れ。米インフレの鈍化基調を受け、JPモルガンのエコノミストらは、米利下げ開始時期が従来の11月から9月に早まると予想した。11日に報告された6月の米消費者物価指数は(CPI)は、前月比で0.1%低下(予想は0.1%上昇)。マイナスに転じたのは2020年5月以来となる。米債券市場では米10年債利回りが急低下し、一時は3月中旬以来の低水準を付けた。香港は金融政策で米国に追随するため、域内金利の低下期待も高まっている。また、「中国でも金融緩和に動きやすくなった」の見方も流れた。
 一方、取引時間中に公表された6月の中国貿易統計は、米ドル建て輸出が8.6%増と上振れたものの(予想は8.0%増)、輸入が予想外の2.3%減だった(予想は2.5%増)。現時点で、相場に与える影響は限定されている。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、香港不動産デベロッパーの恒基兆業地産(12/HK)が6.9%高、電動工具メーカー大手の創科実業(669/HK)が6.7%高、中国スポーツ用品大手の李寧(2331/HK)が6.6%高、インフラ投資会社の長江基建集団(長江インフラ:1038/HK)が5.8%高と上げが目立った。長江インフラは、海外証券取引所へのセカンダリー上場を検討していると発表している。上場先の候補にロンドンを挙げた。同社は合弁会社も含めたグループ全体で、英国事業の売上高が5割を占める。
 セクター別では、香港・本土の不動産が高い。上記した恒基兆業地産のほか、領展房地産投資信託基金(823/HK)が5.6%、新鴻基地産発展(16/HK)が5.3%、新世界発展(17/HK)が3.4%、世茂集団HD(813/HK)が11.4%、雅居楽集団HD(3383/HK)が5.9%、遠洋集団HD(3377/HK)が5.6%ずつ上昇した。
 中国の銀行・保険セクターもしっかり。招商銀行(3968/HK)が4.1%高、中国農業銀行(1288/HK)が2.4%高、中国工商銀行(1398/HK)が2.3%高、中国人民財産保険(2328/HK)と中国平安保険(2318/HK)がそろって2.5%高で引けた。
 半面、半導体セクターはさえない。華虹半導体(1347/HK)が3.7%、上海復旦微電子集団(1385/HK)が2.4%、中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)が1.7%、ASMPT(522/HK)が1.4%ずつ下落した。
 一方、本土マーケットも反落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.21%安の2964.25ポイントで前場の取引を終了した。ハイテク株が安い。エネルギー株、公益株、素材株、自動車株、運輸株なども売られた。半面、不動産株は高い。医薬株、銀行・保険株も買われた。



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