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2024/07/15 09:03

神経質な値動きか、中国指標が気がかり 無料記事

◆週明け15日の香港マーケットは、中国指標を気にしながらの展開か。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境は安定的。12日の米株市場は、米利下げ前倒し観測が材料視される展開だった。主要指標のNYダウは前日比0.6%高と3日続伸し、約2カ月ぶりの高値(取引時間中に史上最高値を更新)。ハイテク株比率の大きいナスダック指数は0.6%高と反発した。米インフレ沈静化の兆しがみられる中、米連邦準備理事会(FRB)は9月にも利下げを開始するとの観測が強まっている。12日に報告された6月の米生産者物価指数は(PPI)は予想をやや上回ったものの、ミシガン大学が12日発表した7月の消費者信頼感指数(確報値)は速報値から下方修正され予想を下回った。1年先と5年先のの期待インフレ率も前月から低下している。
 一方、中国では今日15日(日本時間11時ごろ)、経済指標の発表が集中する。6月の小売売上高や鉱工業生産などのほか、第2四半期のGDP成長率が予定されている。注目のGDP成長率に関しては、前四半期(5.3%)から減速するとの見方がコンセンサスだ。月次統計についても、前月から低下すると予測されている。また、中国人民銀行(中央銀行)が12日に公表した6月の金融統計では、人民元建て新規融資額が予想に届かず、マネーサプライ(通貨供給量)M2の伸びも予想を下回って過去最低を記録した。
 そのほか、中国で中期的な重要政策の方針を話し合う第20期中央委員会第3回全体会議(3中全会)がきょう15日に開幕する。不動産や地方財政などが議論される見通しだが、市場では「強力な景気対策」が打ち出される可能性は低いとの見方が優勢だ。最終日の18日に、今後の政策方針を盛り込んだコミュニケ(声明)が公表される予定。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として神経質な値動きか。米利下げ前倒し観測は支えになりそうだが、中国指標の内容が気がかりだ。ただ、足元で発表された経済指標は内需不振を示す内容が多かったこともあり、指標悪化で悪材料の出尽くし感が意識される可能性もあろう。


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