2025/08/15 08:44
方向感を欠く展開か、中国指標を注視 
◆15日の香港マーケットは、中国指標の結果をにらみながら方向感を欠く展開か。(亜州リサーチ編集部)
外部環境はややネガティブ。米インフレ懸念が再燃し、米利下げペースが加速するとの期待も後退した。14日朝方に公表された7月の米卸売物価指数(PPI)は前月比で0.9%上昇し、予想(0.2%)を大幅に上回っている。「トランプ関税」のコストを価格に転嫁していると分析され、今後も上昇傾向が続くと懸念された。9月の米利下げは確実視されているものの、その後の利下げペースは緩やかになるとの見方が優勢となっている。米債券市場では、長期金利の指標となる米10年債利回りが急上昇した。
14日の米株市場では、主要指標のNYダウが前日比0.02%安、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が0.01%安とそろって3日ぶりに反落している。PPIの上振れが重しとなったが、9月の米利下げ観測が相場を下支えした。
中国銘柄もさえない。中国企業のADR(米国預託証券)で構成されるナスダック・ゴールデン・ドラゴン中国指数(HXC)は2.1%安と3日ぶりに反落している。主要な香港との重複上場銘柄では、万国数拠HD(GDS/NASDAQ、9698/HK)が6.1%安、理想汽車(リ・オート:LI/NASDAQ、2015/HK)が4.6%安、網易(ネットイース:NTES/NASDAQ、9999/HK)が3.9%安と下げが目立った。新興EV(電気自動車)メーカーの理想汽車については、JPモルガンが最新リポートで、同社の投資判断を引き下げたことが嫌気されている。同業他社との競争激化が業績に影響すると警告した。また、オンラインゲーム中国大手のネットイースは、4〜6月期決算の予想下振れが売り材料視されている。
一方、内部的には中国指標の発表が気がかり。きょうの取引時間中(日本時間午前11時ごろ)、7月の小売売上高や鉱工業生産、1〜7月の固定資産投資や不動産投資などが公表される予定だ。不動産投資はマイナス幅が拡大し、その他の指標も前回実績を下回るとの予想がコンセンサスとなっている。
こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として方向感を欠く展開か。米インフレ懸念を嫌気し売り先行しそうだが、その後は中国指標の内容に左右される流れとなりそうだ。
内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。
外部環境はややネガティブ。米インフレ懸念が再燃し、米利下げペースが加速するとの期待も後退した。14日朝方に公表された7月の米卸売物価指数(PPI)は前月比で0.9%上昇し、予想(0.2%)を大幅に上回っている。「トランプ関税」のコストを価格に転嫁していると分析され、今後も上昇傾向が続くと懸念された。9月の米利下げは確実視されているものの、その後の利下げペースは緩やかになるとの見方が優勢となっている。米債券市場では、長期金利の指標となる米10年債利回りが急上昇した。
14日の米株市場では、主要指標のNYダウが前日比0.02%安、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が0.01%安とそろって3日ぶりに反落している。PPIの上振れが重しとなったが、9月の米利下げ観測が相場を下支えした。
中国銘柄もさえない。中国企業のADR(米国預託証券)で構成されるナスダック・ゴールデン・ドラゴン中国指数(HXC)は2.1%安と3日ぶりに反落している。主要な香港との重複上場銘柄では、万国数拠HD(GDS/NASDAQ、9698/HK)が6.1%安、理想汽車(リ・オート:LI/NASDAQ、2015/HK)が4.6%安、網易(ネットイース:NTES/NASDAQ、9999/HK)が3.9%安と下げが目立った。新興EV(電気自動車)メーカーの理想汽車については、JPモルガンが最新リポートで、同社の投資判断を引き下げたことが嫌気されている。同業他社との競争激化が業績に影響すると警告した。また、オンラインゲーム中国大手のネットイースは、4〜6月期決算の予想下振れが売り材料視されている。
一方、内部的には中国指標の発表が気がかり。きょうの取引時間中(日本時間午前11時ごろ)、7月の小売売上高や鉱工業生産、1〜7月の固定資産投資や不動産投資などが公表される予定だ。不動産投資はマイナス幅が拡大し、その他の指標も前回実績を下回るとの予想がコンセンサスとなっている。
こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として方向感を欠く展開か。米インフレ懸念を嫌気し売り先行しそうだが、その後は中国指標の内容に左右される流れとなりそうだ。
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