2025/12/15 09:00 NEW!!
売り先行か、AI投資に不透明感 
◆週明け15日の香港マーケットは、AI投資を巡る不透明感で売り先行か。(亜州リサーチ編集部)
外部環境はややネガティブ。人工知能(AI)投資を巡る不透明感が強まっている。米オラクルがオープンAI向けに開発を進めているAIデータセンターについては、一部施設の完成時期を2027年から28年に延期すると伝わった。また、ブロードコムが発表した8〜10月期決算は予想を上回ったが、売上高見通しは投資家の予想に届かず需要拡大の期待が後退している。
対中圧力の高まりも懸念材料。欧州連合(EU)加盟国は12日、中国の格安通販サイトなどを通じた安価な商品の輸入を阻止するため、少額輸入品に課税することで合意した。マクロン仏大統領は中国からの輸入品が急増し、貿易不均衡が急拡大していると危機感を訴えている。そのほか、メキシコでは、中国などを念頭に、自由貿易協定(FTA)を結んでいない国からの輸入品に対する関税を最大50%引き上げる関税法が成立した。
12日の米株市場は、主要指標のNYダウが前日比0.5%安と3日ぶりに反落し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が1.7%安と続落した。AI関連の銘柄が急落し、投資家心理を冷やしている。
中国銘柄もさえない。中国企業のADR(米国預託証券)で構成されるナスダック・ゴールデン・ドラゴン中国指数(HXC)は0.3%安と続落している。主要な香港との重複上場銘柄では、小馬智行(ポニーAI::PONY/NASDAQ、2026/HK)が5.6%安、文遠知行(ウィーライド:WRD/NASDAQ、800/HK)が3.3%安、百度(バイドゥ:BIDU/NASDAQ、9888/HK)が2.6%安と下げが目立った。
内部環境にも気がかり材料がある。中国ではきょう15日の寄り付き後(日本時間11時ごろ)に、11月の小売売上高や鉱工業生産、1〜11月の固定資産投資や不動産開発投資などが公表される予定。小売売上高や鉱工業生産は前回と同水準で着地する見通しだが、固定資産や不動産の投資は縮小が拡大すると予想されている。それより先、先週12日に報告された11月の金融統計では、人民元建て新規融資額が市場予想を下回った。住宅ローンの需要低迷が足を引っ張ったと分析されている。
こうした中、本日の香港・本土マーケットは売りが先行しそうだ。米国同様に、AI投資の不透明感が投資家心理の重しとなろう。また、中国指標の結果次第では、売りに拍車がかかる恐れもある。
内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。
外部環境はややネガティブ。人工知能(AI)投資を巡る不透明感が強まっている。米オラクルがオープンAI向けに開発を進めているAIデータセンターについては、一部施設の完成時期を2027年から28年に延期すると伝わった。また、ブロードコムが発表した8〜10月期決算は予想を上回ったが、売上高見通しは投資家の予想に届かず需要拡大の期待が後退している。
対中圧力の高まりも懸念材料。欧州連合(EU)加盟国は12日、中国の格安通販サイトなどを通じた安価な商品の輸入を阻止するため、少額輸入品に課税することで合意した。マクロン仏大統領は中国からの輸入品が急増し、貿易不均衡が急拡大していると危機感を訴えている。そのほか、メキシコでは、中国などを念頭に、自由貿易協定(FTA)を結んでいない国からの輸入品に対する関税を最大50%引き上げる関税法が成立した。
12日の米株市場は、主要指標のNYダウが前日比0.5%安と3日ぶりに反落し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が1.7%安と続落した。AI関連の銘柄が急落し、投資家心理を冷やしている。
中国銘柄もさえない。中国企業のADR(米国預託証券)で構成されるナスダック・ゴールデン・ドラゴン中国指数(HXC)は0.3%安と続落している。主要な香港との重複上場銘柄では、小馬智行(ポニーAI::PONY/NASDAQ、2026/HK)が5.6%安、文遠知行(ウィーライド:WRD/NASDAQ、800/HK)が3.3%安、百度(バイドゥ:BIDU/NASDAQ、9888/HK)が2.6%安と下げが目立った。
内部環境にも気がかり材料がある。中国ではきょう15日の寄り付き後(日本時間11時ごろ)に、11月の小売売上高や鉱工業生産、1〜11月の固定資産投資や不動産開発投資などが公表される予定。小売売上高や鉱工業生産は前回と同水準で着地する見通しだが、固定資産や不動産の投資は縮小が拡大すると予想されている。それより先、先週12日に報告された11月の金融統計では、人民元建て新規融資額が市場予想を下回った。住宅ローンの需要低迷が足を引っ張ったと分析されている。
こうした中、本日の香港・本土マーケットは売りが先行しそうだ。米国同様に、AI投資の不透明感が投資家心理の重しとなろう。また、中国指標の結果次第では、売りに拍車がかかる恐れもある。
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