2025/08/06 08:44
売り先行か、新規買い材料に乏しく 
◆6日の香港マーケットは、新規の買い材料に乏しい中で上値の重い展開か。(亜州リサーチ編集部)
外部環境はややネガティブ。米景気の先行き不安が改めて意識されている。米サプライマネジメント協会(ISM)が公表した7月の米非製造業PMIは50.1となり、予想(51.5)に反し、前月(50.8)から低下した。項目別では、仕入れ価格が上昇する半面、新規受注が低下。米経済がスタグフレーション(不況下のインフレ)に陥ると危惧されている。「トランプ関税」の警戒感も再燃。トランプ米大統領は5日、米CNBCの番組に出演し、「医薬品と半導体に対する分野別関税を1週間以内に発表する」と述べた。うち、医薬品については、当初は小幅な関税だが、徐々に引き上げ、最終的には250%にするとの考えを示している。物価上昇の圧力が高まり、米消費が低迷すると懸念される状況だ。
5日の米株市場は主要指標のNYダウが前日比0.1%安と反落し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数も0.7%安と反落した。スタグフレーションの警戒感が重しとなる一方、米連邦準備理事会(FRB)が9月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で利下げに動くとの見方が相場を下支えしている。
中国銘柄もさえない。中国企業のADR(米国預託証券)で構成されるナスダック・ゴールデン・ドラゴン中国指数(HXC)は0.6%安と反落している。主要な香港との重複上場銘柄では、中通快逓(開曼)(ZTO/NYSE、2057/HK)が3.7%安、蔚来汽車(NIO/NYSE、9866/HK)が2.2%安、百度(バイドゥ:BIDU/NASDAQ、9888/HK)が2.0%安と下げが目立った。
内部的には目立った手がかりがない。中国の重要経済指標では、前日までに官民が7月の景況感指数を報告し、相場にはほぼ織り込んだ。今週は、7日に7月の貿易統計、9日に物価統計が公表される。そのほか、香港に上場する主要企業の決算発表も始まった。きょう6日は、国泰航空(293/HK)や統一企業中国HD(220/HK)が中間決算、7日は華虹半導体(1347/HK)や中芯国際集成電路製造(981/HK)が第2四半期決算、中国移動(941/HK)や理文造紙(2314/HK)、太平洋航運集団(2343/HK)、九龍倉置業地産投資(1997/HK)などが中間決算を報告する。
こうした中、本日の香港・本土マーケットは新規の買い材料に乏しい中で売りが先行する展開か。米景気懸念が改めて強まったことや、中国指標の発表も買い手控え要因となろう。また、前日の本土市場では、主要指標の上海総合指数が約3年7カ月ぶりの高値を付けたとあって、売り圧力も意識されそうだ。
内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。
外部環境はややネガティブ。米景気の先行き不安が改めて意識されている。米サプライマネジメント協会(ISM)が公表した7月の米非製造業PMIは50.1となり、予想(51.5)に反し、前月(50.8)から低下した。項目別では、仕入れ価格が上昇する半面、新規受注が低下。米経済がスタグフレーション(不況下のインフレ)に陥ると危惧されている。「トランプ関税」の警戒感も再燃。トランプ米大統領は5日、米CNBCの番組に出演し、「医薬品と半導体に対する分野別関税を1週間以内に発表する」と述べた。うち、医薬品については、当初は小幅な関税だが、徐々に引き上げ、最終的には250%にするとの考えを示している。物価上昇の圧力が高まり、米消費が低迷すると懸念される状況だ。
5日の米株市場は主要指標のNYダウが前日比0.1%安と反落し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数も0.7%安と反落した。スタグフレーションの警戒感が重しとなる一方、米連邦準備理事会(FRB)が9月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で利下げに動くとの見方が相場を下支えしている。
中国銘柄もさえない。中国企業のADR(米国預託証券)で構成されるナスダック・ゴールデン・ドラゴン中国指数(HXC)は0.6%安と反落している。主要な香港との重複上場銘柄では、中通快逓(開曼)(ZTO/NYSE、2057/HK)が3.7%安、蔚来汽車(NIO/NYSE、9866/HK)が2.2%安、百度(バイドゥ:BIDU/NASDAQ、9888/HK)が2.0%安と下げが目立った。
内部的には目立った手がかりがない。中国の重要経済指標では、前日までに官民が7月の景況感指数を報告し、相場にはほぼ織り込んだ。今週は、7日に7月の貿易統計、9日に物価統計が公表される。そのほか、香港に上場する主要企業の決算発表も始まった。きょう6日は、国泰航空(293/HK)や統一企業中国HD(220/HK)が中間決算、7日は華虹半導体(1347/HK)や中芯国際集成電路製造(981/HK)が第2四半期決算、中国移動(941/HK)や理文造紙(2314/HK)、太平洋航運集団(2343/HK)、九龍倉置業地産投資(1997/HK)などが中間決算を報告する。
こうした中、本日の香港・本土マーケットは新規の買い材料に乏しい中で売りが先行する展開か。米景気懸念が改めて強まったことや、中国指標の発表も買い手控え要因となろう。また、前日の本土市場では、主要指標の上海総合指数が約3年7カ月ぶりの高値を付けたとあって、売り圧力も意識されそうだ。
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