2025/06/17 08:45
買い先行か、中東地域の地政学リスクやや後退 
◆17日の香港マーケットは、中東地域の地政学リスクがやや薄れる中で買われる展開か。(亜州リサーチ編集部)
外部環境は安定しつつある。イスラエル・イランの軍事衝突が沈静化するとの期待が高まり、原油相場の上昇が一服。トランプ米大統領は16日、カナダで開催の主要7カ国首脳会議(G7サミット)で、「イランはイスラエルとの対話を望んでいる」と述べた。軍事衝突は依然として続いているものの、徐々に事態が沈静化するとの見方も広がっている。16日のNY商品取引所では、WTI原油先物が前営業日比1.7%安と反落し、資源高によるインフレ懸念もやや薄らいだ。NY金先物も1.0%安と4日ぶりに反落している。
同日の米株市場は、主要指標のNYダウが0.8%高と反発し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数も1.5%高と反発した。中東地域の地政学リスクがやや後退したほか、G7の参加国や招待国の首脳とトランプ氏が関税問題で会談し、通商交渉が進展するとの期待も相場の支えとなつている。
中国銘柄もしっかり。中国企業のADR(米国預託証券)で構成されるナスダック・ゴールデン・ドラゴン中国指数(HXC)は2.1%高と3日ぶりに反発した。主要な香港との重複上場銘柄では、ビリビリ(BILI/NASDAQ、9626/HK)が5.6%高、阿里巴巴集団HD(アリババ・グループ・ホールディング:BABA/NYSE、9988/HK)が2.7%高、小鵬汽車(XPEV/NYSE、9868/HK)が2.6%高と上げが目立っている。
内部環境も悪くない。中国の月次経済統計が総じて弱い内容となる中、当局は今年の経済成長目標を達成させるため、追加の刺激策を打ち出すとの見方が強まっている。国家統計局が16日公表した統計では、5月の小売売上高は上振れたものの、同月の鉱工業生産や1〜5月の固定資産投資は予想を下回り、1〜5月の不動産開発投資は落ち込みが拡大している。5月の新築住宅価格は前月比で0.2%下落し、直近7カ月で最大の下げとなった。李強・首相は13日の国務院(内閣に相当)常務会議で、「不動産相場の下落に歯止めをかける」と改めて強調している。
こうした中、本日の香港・本土マーケットは買い先行か。中国経済対策の期待感に加え、中東地域の地政学リスクがやや薄らいだことがプラス材料だ。
内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。
外部環境は安定しつつある。イスラエル・イランの軍事衝突が沈静化するとの期待が高まり、原油相場の上昇が一服。トランプ米大統領は16日、カナダで開催の主要7カ国首脳会議(G7サミット)で、「イランはイスラエルとの対話を望んでいる」と述べた。軍事衝突は依然として続いているものの、徐々に事態が沈静化するとの見方も広がっている。16日のNY商品取引所では、WTI原油先物が前営業日比1.7%安と反落し、資源高によるインフレ懸念もやや薄らいだ。NY金先物も1.0%安と4日ぶりに反落している。
同日の米株市場は、主要指標のNYダウが0.8%高と反発し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数も1.5%高と反発した。中東地域の地政学リスクがやや後退したほか、G7の参加国や招待国の首脳とトランプ氏が関税問題で会談し、通商交渉が進展するとの期待も相場の支えとなつている。
中国銘柄もしっかり。中国企業のADR(米国預託証券)で構成されるナスダック・ゴールデン・ドラゴン中国指数(HXC)は2.1%高と3日ぶりに反発した。主要な香港との重複上場銘柄では、ビリビリ(BILI/NASDAQ、9626/HK)が5.6%高、阿里巴巴集団HD(アリババ・グループ・ホールディング:BABA/NYSE、9988/HK)が2.7%高、小鵬汽車(XPEV/NYSE、9868/HK)が2.6%高と上げが目立っている。
内部環境も悪くない。中国の月次経済統計が総じて弱い内容となる中、当局は今年の経済成長目標を達成させるため、追加の刺激策を打ち出すとの見方が強まっている。国家統計局が16日公表した統計では、5月の小売売上高は上振れたものの、同月の鉱工業生産や1〜5月の固定資産投資は予想を下回り、1〜5月の不動産開発投資は落ち込みが拡大している。5月の新築住宅価格は前月比で0.2%下落し、直近7カ月で最大の下げとなった。李強・首相は13日の国務院(内閣に相当)常務会議で、「不動産相場の下落に歯止めをかける」と改めて強調している。
こうした中、本日の香港・本土マーケットは買い先行か。中国経済対策の期待感に加え、中東地域の地政学リスクがやや薄らいだことがプラス材料だ。
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