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2025/12/02 08:50

しっかりか、中国の政策期待が支え 無料記事

◆2日の香港マーケットは、中国の政策期待でしっかりか。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境はやや不透明。米景気の減速懸念がくすぶっている。米サプライマネジメント協会(ISM)が1日公表した11月の製造業PMIは48.2と前月(48.7)から低下し、市場予想(49.0)を下回った。景況判断の境目となる50を9カ月連続で割り込んでいる。
 米株安も逆風。1日の米株市場は、主要指標のNYダウが前営業日比0.9%安、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が0.4%安とそろって6日ぶりに反落している。米景況感の悪化に加え、米金利上昇も重しとなった。12月の米追加利下げの期待感は続いているが、米債券市場では長期金利の指標となる10年債利回りが先週末の4.01%台から4.08%台に急上昇している(債券価格は続落)。
 一方、中国銘柄はしっかり。中国企業のADR(米国預託証券)で構成されるナスダック・ゴールデン・ドラゴン中国指数(HXC)は0.9%高と続伸している。主要な香港との重複上場銘柄では、阿里巴巴集団HD(アリババ・グループ・ホールディング:BABA/NYSE、9988/HK)が4.4%高、小馬智行(ポニーAI::PONY/NASDAQ、2026/HK)が3.5%高、微博(ウェイボー:WB/NASDAQ、9898/HK)が3.4%高と上げが目立った。
 内部環境は景気不安と政策期待が交錯する状況。国家統計局が公表した11月の製造業PMIは49.2と景況判断の境目となる50を8カ月連続で下回り、民間が集計した11月のRatingDog製造業PMIは49.9と節目の50を4カ月ぶりに割り込んだ。一方、中国では2026年の経済政策を決める中央経済工作会議は今月中旬ごろに開催される見通し。足もとの景況感悪化などを背景に、内需を刺激する政策が打ち出されるとの見方も広がっている。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体としてしっかりとした展開か。米株安や米金利高、米中の景気不安などマイナス材料は山積するものの、中国の政策に対する期待感が投資家心理の支えとなろう。また、人民元高が進んでいることもプラスだ。1日の上海外国為替市場では、対米ドルの人民元高が進み、一時、約1年2カ月ぶりの元高水準を付けている。


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