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2025/09/26 08:48

神経質な値動きか、中国の大型連休を前に買い手控えも 無料記事

◆26日の香港マーケットは、中国の大型連休を見据え神経質な値動きか。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境はネガティブ。米経済指標が米景気の底堅さを示す中、米連邦準備理事会(FRB)の追加利下げに対する期待が後退している。4〜6月期の米実質国内総生産(GDP)確定値は前期比年率3.8%増となり、改訂値(3.3%増)から上方修正された。新規失業保険申請件数(週間)は7月中旬以来の低水準で、市場予想を下回った。足もとでは、パウエルFRB議長など米金融当局者が相次ぎ追加利下げに慎重な姿勢を示す状況だ。25日の米債券市場では、長期金利の指標となる10年債利回りの上昇が続き、9月3日以来の高い水準を付けた。
 25日の米株市場は、主要指標のNYダウが前日比0.4%安と3日続落し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数も0.5%安と3日続落。ほか、機関投資家がベンチマークとして重視するS&P500指数が0.5%安と3日続落している。
 半面、中国銘柄はしっかり。中国企業のADR(米国預託証券)で構成されるナスダック・ゴールデン・ドラゴン中国指数(HXC)は0.4%高と続伸している。主要な香港との重複上場銘柄では、金山雲(キングソフト・クラウド:KC/NASDAQ、3896/HK)が6.1%高、蔚来汽車(NIO/NYSE、9866/HK)が4.8%高、小鵬汽車(エックスポン:9868/HK、XPEV/NYSE)が4.6%高、万国数拠HD(GDS/NASDAQ、9698/HK)が3.4%高と上げが目立った。
 内部環境は安定的。中国の経済対策に対する期待感が根強いほか、マーケットへの資金流入期待も高まっている。相場の先高観が意識され、投資家が国債を売り株式を買う動きが広がっていると指摘された。中国債券市場では、10年債利回りの上昇が続き(債券価格は下落)、直近では3月中旬以来の高水準で推移している。また、対米ドルでの人民元高が鮮明化する中、海外資金が中国に還流しているとの分析もあった。そのほか、中国の経済対策や米中貿易交渉進展の期待も高まっている。通商交渉を巡っては、中国商務部の報道官が25日の記者会見で、米国が関税を撤廃すれば、トランプ米政権が求める米国産大豆の輸入を拡大する用意があると示唆した。
 なお中国では来週、国慶節・中秋節の大型連休がスタートする。本土市場は1〜8日まで、香港市場は1日と7日が休場だ。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として神経質な値動きか。中国の大型連休を間近に控え、投資家に様子見ムードが漂う可能性がある。また、中国株マーケットの先高観が強まっていることなどはプラスだが、米追加利下げの期待後退で米株が売られたことはマイナスだ。



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