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2025/10/13 08:58 NEW!!

売り先行か、米中対立の激化を不安視 無料記事

◆週明け13日の香港マーケットは、米中対立の激化懸念で売り先行か。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境はネガティブ。米国の対中強硬スタンスが不安材料だ。トランプ米大統領が10日、中国がレアアース(希土類)の輸出規制を厳格化したことに反発し、11月1日に中国の輸出品に100%の追加関税を課し、全ての重要ソフトウエアに対中輸出規制を導入する考えを明らかにしている。トランプ氏はまた、今月末に韓国で開かれるAPEC(アジア太平洋経済協力会議)にあわせ予定されている中国の習近平・国家主席との会談について、やる必要はないと自身のSNSに投稿した。一方、中国商務部は12日、米国が中国製品に100%の追加関税を課す意向を示したことに対し、必ず相応の措置をとると声明している。
 10日の米株市場では、主要指標のNYダウが前日比1.9%安と5日続落し、約1カ月ぶりの安値を付けた。ハイテク株比率の大きいナスダック指数も3.6%安と大幅に続落している。
 中国銘柄も急落。中国企業のADR(米国預託証券)で構成されるナスダック・ゴールデン・ドラゴン中国指数(HXC)が6.1%安と続落している。主要な香港との重複上場銘柄では、蔚来汽車(NIO/NYSE、9866/HK)が10.1%安、ビリビリ(BILI/NASDAQ、9626/HK)が9.4%安、阿里巴巴集団HD(アリババ・グループ・ホールディング:BABA/NYSE、9988/HK)が8.5%安と下げが目立った。
 内部環境もやや不透明。来週にかけて、9月・中国経済指標の発表が集中する。きょう13日に貿易統計、15日に物価統計、同日までに金融統計が公表される予定。週明け20日には7〜9月期のGDP、9月の小売売上高などが公表されるほか、実質的な政策金利となる9月の最優遇貸出金利「ローンプライムレート(LPR)」が発表される。きょう公表の9月貿易統計に関しては、米ドル建て輸出が前月の4.4%増から6.6%増、米ドル建て輸入が1.3%増から1.8%増に加速するとの予想がコンセンサスだ。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として苦戦を強いられよう。米中対立の激化懸念が投資家心理を冷やしそうだ。トランプ氏が12日、自身のSNSに、「米中の貿易対立は心配していない」、「中国の景気悪化は臨んでいない」などと強硬姿勢をやや和らげる投稿をしたが、関係改善につながるかは不透明だ。


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