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2025/12/05 08:58

神経質な値動きか、米中の金融・経済動向が気がかり 無料記事

◆5日の香港マーケットは、米金融や中国経済の動向を気にしながら神経質な値動きか。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境はやや不透明。米金融政策を見極めたいとするスタンスが漂っている。米連邦準備理事会(FRB)が来週(9〜10日)の米連邦公開市場委員会(FOMC)で追加利下げを決定することはほぼ確実視されているが、来年以降の見通しが気がかりだ。4日に官民で公表された雇用関係の指標はまちまちの内容。米労働省が報告した新規失業保険申請件数(週間)は予想を下回り、2022年9月以来の低い水準だった。一方、米調査会社チャレンジャーによると、米企業などが発表した11月の人員削減数は前年同月比で24%増加している。
 4日の米株市場は方向感を欠く展開。主要指標のNYダウが前日比0.1%安と3日ぶりに反落する一方、ハイテク株比率の大きいナスダック指数は0.2%高と3日続伸した。米追加利下げの期待感は支えとなったが、NYダウは史上最高値に接近していたこともあり、利益確定売りが重しとなっている。また、政府機関閉鎖で遅れていた9月の米個人消費支出(PCE)が5日に公表されることや、10日に行われるFOMC後のパウエルFRB議長講演なども不安材料として意識された。
 中国銘柄はしっかり。中国企業のADR(米国預託証券)で構成されるナスダック・ゴールデン・ドラゴン中国指数(HXC)は0.4%高と3日ぶりに反発している。主要な香港との重複上場銘柄では、蔚来汽車(NIO/NYSE、9866/HK)が4.6%高、禾賽科技(ヘサイ・グループ:HSAI/NASDAQ、2525/HK)が4.1%高、小鵬汽車(エックスポン:XPEV/NYSE、9868/HK)が3.3%高と上げが目立った。
 内部環境に新規の取引材料は乏しい。中国では週明け8日に11月の貿易統計、10日に同月の物価統計、15日に同月の小売売上高や鉱工業生産などが公表される。そのほか、今月中旬ごろ、2026年の経済政策を決める中央経済工作会議が開催される見通しだ。足もとで公表された経済指標は内需の弱さを印象付ける内容が多く、市場関係者の間からは追加の刺激策が打ち出されるとの観測も広がっている。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として神経質な値動きか。米中の金融・経済動向を見極めたいとして、様子見ムードが広がりそうだ。一方、原油や金先物が続伸していることは、関連銘柄にとっての追い風となろう。


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