/ 詳細
検索 (期間指定)
期間
亜州リサーチFacebook公式ページ 亜州リサーチYoutube公式チャンネル

2020/07/02 09:05

売り買い交錯か、好材料と悪材料が綱引きに 無料記事

◆休場明け2日の香港マーケットは、好材料と悪材料が綱引きとなり売り買いが交錯する展開か。
 外部環境は好悪材料が入り混じる状況。昨夜の米株市場は、主要指標のNYダウが前日比0.3%安と3日ぶりに反落する半面、ハイテク株比率の大きいナスダック指数は1.0%高と3日続伸し、6営業日ぶりに史上最高値を更新した。好悪材料が交錯し、方向感を欠いている。この日公表された経済指標はまちまちの内容。米サプライマネジメント協会(ISM)が発表した6月の製造業総合景況指数は予想を上回り、1年2カ月ぶりの高水準だった。半面、同月のADP全米雇用リポートでは、(政府部門を除く)非農業部門の雇用者数が前月からは増加したものの、予想を下回っている。新型コロナウイルスを巡る動きも交錯。一部の州では感染の再拡大に歯止めがかからず、カリフォルニア州などでは行動制限が再導入された。また、アップルは閉鎖する店舗を拡大している。他方、米ファイザーは1日、新型コロナワクチンの初期臨床試験が良好な結果を得たと報告。同社株は急上昇した。
 一方、1日の本土株市場では、主要指標の上海総合指数が1.4%高の3025.98ポイントと続伸。3月6日以来、約3カ月ぶりに心理的節目の3000ポイントを回復した。景況感指数の改善が続き、投資家心を一段と上向かせている。国家統計局などが6月30日に公表した6月の製造業PMIが予想を上回ったことに続き、この日発表された民間集計の6月・財新中国製造業PMIも事前予想に反し、前月から大幅に上昇した。
 他方、「香港国家安全維持法」に関連しては、香港警察が香港返還記念日に当たる1日、安全維持法違反で初の逮捕者が出たと報告。同法は6月30日夜11時ごろ施行された。
 こうしたなか、休場明けとなる本日の香港マーケットは全体として売り買いが交錯する展開か。上述したように、好材料と悪材料が綱引きとなりそうだ。一方、本土マーケットは好調地合いを継いで底堅く推移する流れか。


内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。

関連ニュース同じカテゴリーのニュース