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2025/11/12 08:40 NEW!!

しっかりか、米株高値更新が支えに 無料記事

◆12日の香港マーケットは、米株高値更新を手がかりにしっかりか。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境はポジティブ。米株の高値更新が好材料だ。11日の米株市場は、主要指標のNYダウが前日比1.2%高と3日続伸し、2週ぶりに史上最高値を更新。米政府機関再開が近づいたことを材料視した。米上院は10日、新しいつなぎ予算案を超党派で可決。予算案は早ければ12日に米下院で採決され、トランプ米大統領が署名して成立する。米政府機関の一部閉鎖は史上最長となり、政府職員の給与支払い遅延や主要空港での運航便削減、雇用統計など経済統計の発表停止といった事態が発生していた。世界経済に対する悪影響も回避されると期待され、欧州市場でも主要株価指数が軒並み上昇。英FTSE100種総合株価指数や、ストックス欧州600指数は過去最高値を更新した。
 ただ、中国銘柄はさえない。中国企業のADR(米国預託証券)で構成されるナスダック・ゴールデン・ドラゴン中国指数(HXC)は0.1%安と反落している。主要な香港との重複上場銘柄では、禾賽科技(ヘサイ・グループ:HSAI/NASDAQ、2525/HK)が9.9%安、騰訊音楽娯楽集団(テンセント・ミュージック:TME/NYSE、1698/HK)が3.7%安、阿里巴巴集団HD(アリババ・グループ・ホールディング:BABA/NYSE、9988/HK)が3.1%安と上げが目立った。
 一方、内部環境に新規の材料は乏しい。中国では今週14日、10月の小売売上高や鉱工業生産、1〜10月の不動産開発投資などが公表される。直近で公表された中国経済指標では、10月の消費者物価指数(CPI)が前年同期比プラス0.2%となり、9月のマイナス0.3%から上昇に転じた。半面、同月の貿易統計では、米ドル建て輸出が予想外のマイナスに落ち込んでいる。中国の消費活動持ち直しが期待されるものの、中国経済の鈍化懸念は依然としてくすぶる状況だ。主要企業の四半期決算報告も集中する。あす13日は騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)や京東集団(JDドットコム:9618/HK)、中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)など主力テック企業、週明け17日は吉利汽車HD(175/HK)や浙江零ホウ科技(9863/HK)、小鵬汽車(9868/HKの自動車大手などだ。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として底堅い展開か。中国経済や企業業績の動向を見極めたいとするスタンスは重しだが、米株高値更新が支えとなりそうだ。


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