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2020/08/26 09:07

方向感を欠く展開か、決算動向による選別物色も 無料記事

◆26日の香港マーケットは、中国企業の業績動向を気にしながらの展開か。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境は良好。昨夜の米株市場では、指数入れ替えによる売買で主要指標のNYダウが前日比0.2%安と4日ぶりに反落したものの、全体としては底堅く推移した。ハイテク株比率の大きいナスダック指数は0.8%高と4日続伸し、史上最高値を連日で更新。機関投資家がベンチマークとして重要視するS&P500指数も連日で高値を切り上げている。新型コロナウイルス感染症の治療法やワクチンに対する期待感が続いたほか、米中対立激化懸念の後退が投資家心理の支えとなった。
 S&Pダウ・ジョーンズ・インデックス社は24日、ダウ平均の構成銘柄を入れ替えると発表。石油大手のエクソンモービル、製薬のファイザー、航空機部品・防衛のレイセオン・テクノロジーズが除外されることになり、これら銘柄の下落がNYダウの重しとなった。半面、採用が決まった顧客情報管理(CRM)大手のセールスフォース・ドットコム、バイオ医薬大手のアムジェン、複合企業のハネウェル・インターナショナルはそろって大幅高となっている。
 一方、25日の本土株市場は、新興株に資金がシフトするなか、主要指標の上海総合指数が0.4%安と3日ぶりに反落した。深セン「創業板」は24日、規制緩和で値幅制限が拡大され、新規株式公開(IPO)した18銘柄が軒並み急騰。値動きの良さに注目が集まり、創業版指数は0.6%高と3日続伸した。
 米中関係を巡っては、米通商代表部(USTR)が日本時間25日午前、ライトハイザー代表やムニューシン財務長官、中国の劉鶴・副首相らと「第1段階」の通商合意について電話会談したと報告。「双方が進展を確認した」との声明を発表している。中国商務部も同日、米中間で同協議を行ったと発表した。具体的な内容にはあまり触れず、「第1段階の合意」内容の実行に向けて建設的に対話したと説明している。
 こうしたなか、本日の香港・本土マーケットは全体として方向感を欠く展開か。米中対立の警戒感が薄らいだことや米ハイテク株高などは引き続きプラス材料となるものの、相場に影響する新規材料には乏しい状況だ。香港で主要企業の決算報告が佳境に入るなか、目先は業績動向を手がかりにした売買となろう。
 本日は、中国人寿保険(2628/HK)や小米集団(1810/HK)、信和置業(83/HK)、馬鞍山鋼鉄(323/HK)、中国通信服務(552/HK)、龍湖集団HD(960/HK)、山東威高集団医用高分子製品(1066/HK)、石薬集団(1093/HK)、華潤置地(1109/HK)、中国蒙牛乳業(2319/HK)、中海油田服務(2883/HK)、金鷹商貿集団(3308/HK)、中国龍工HD(3339/HK)、衆安在線財産保険(6060/HK)などが中間決算を発表する。
 昨日引け後以降に発表された主力企業の決算では、新華人寿保険(1336/HK)が22%減益、安踏体育用品(ANTAスポーツ・プロダクツ:2020/HK)が29%減益、華潤燃気HD(華潤ガス:1193/HK)が18%減益、江西カン鋒リ業(ガンフェン・リチウム:1772/HK)が47%減益、招金鉱業(1818/HK)が73%増益、融創中国HD(SUNACチャイナ・ホールディングス:1918/HK)が6.5%増益などとなっている。


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