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2025/11/04 17:38 NEW!!

香港大引:ハンセン0.8%安で反落、新興EV売りでテック指数1.8%下落 無料記事

 4日の香港マーケットは、主要88銘柄で構成されるハンセン指数が前日比205.96ポイント(0.79%)安の25952.40ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が85.52ポイント(0.92%)安の9173.21ポイントと反落した。売買代金は2399億8640万香港ドル(約4兆7397億円)となっている(3日は2286億7550万香港ドル)。
 投資家の慎重スタンスが再び強まる流れ。中国の経済動向を見極めたいとするスタンスが重しとなっている。中国では今週も10月経済指標の公表が相次ぐ。あす5日は民間が集計するRatingDog中国サービス業PMI、7日は貿易統計、9日は物価統計などだ。前日までに公表された経済指標では、国家統計局が公表した10月の製造業PMIは49.0と市場予想(49.6)に届かず、景況判断の境目となる50を7カ月連続で下回っている。中国経済の先行き不安が強まる状況だ。
 ただ、下値は限定的。中国景況感が悪化する中、当局は今年の経済成長率目標「5.0%前後」達成のため、景気対策を強化するとの観測が広まっている。市場関係者の間からは、年内に政策金利や預金準備率が引き下げられるとの声も聞かれた。指数は高く推移する場面もみられている。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、産金で中国最大手の紫金鉱業集団(2899/HK)が5.4%安、光学部品メーカーの舜宇光学科技(2382/HK)が4.6%安、医薬品メーカーの石薬集団(1093/HK)が4.4%安と下げが目立った。
 セクター別では、新興EV(電気自動車)が安い。理想汽車(2015/HK)が3.9%、小米集団(1810/HK)が2.9%、小鵬汽車(9868/HK)が2.5%ずつ下落した。先ごろ発表された第15次5カ年計画(2026〜30年)の基本方針で、これまで戦略的新興産業に含まれていたEVなど新エネルギー自動車(NEV)が除外されたことを改めて売り材料視している。このほか、スマートドライブの地平線(9660/HK)が3.1%安と売られ、ハンセン科技(テック)指数が1.8%安と他の主要指数をアンダーパフォームした。
 産金・非鉄セクターも急落。紫金鉱業集団のほか、霊宝黄金集団(3330/HK)が6.3%安、招金鉱業(1818/HK)が4.3%安、新疆新キン鉱業(3833/HK)が10.4%安、洛陽モリブデン集団(3993/HK)が5.0%安取引を終えた。
 医療サービスや医療機器の銘柄群もさえない。平安健康医療科技(1833/HK)が3.7%安、阿里健康信息技術(241/HK)が2.0%安、上海微創医療機器人集団(2252/HK)が6.8%安、微創医療科学(853/HK)が4.6%安で引けた。
 半面、中国の銀行セクターはしっかり。招商銀行(3968/HK)が2.4%、中国建設銀行(939/HK)が1.4%、中国工商銀行(1398/HK)と中信銀行(998/HK)がそろって1.1%ずつ上昇した。
 本土マーケットも反落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.41%安の3960.19ポイントで取引を終了した。医薬が安い。産金・非鉄、ハイテク、消費関連、自動車、インフラ関連、証券、不動産なども売られた。半面、銀行は安い。公益、保険も買われた。


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