/ 詳細
検索 (期間指定)
期間
亜州リサーチFacebook公式ページ 亜州リサーチYoutube公式チャンネル 亜州リサーチ公式X 亜州リサーチ公式Instagram

2025/11/11 08:52 NEW!!

しっかりか、米ハイテク株高が支えに 無料記事

◆11日の香港マーケットは、米ハイテク株高を手がかりにしっかりか。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境は安定的。米政府機関の一部閉鎖に近く終止符が打たれると楽観視される中、昨夜のマーケットでは株や金、仮想通貨などリスク資産に買いが入った。予算切れで史上最長となっている米連邦政府機関の一部閉鎖を巡っては、米上院が9日、つなぎ予算を採決するための動議を超党派で可決。上院は近く、予算案を可決する見通しで、下院も週内には採決するもようだ。一連の動きに対しトランプ米大統領は10日、予算案の支持を表明し、政府機関を迅速に再開させると述べている。
 10日の米株市場は、主要指標のNYダウが前営業日比0.8%高と続伸し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が2.3%高と3日ぶりに反発した。米政府機関一部閉鎖の解除に向けた動きが前進し、市場にリスクオンのムードが広がっている。半導体大手エヌビディアの株価が5.8%上昇するなど、人工知能(AI)関連に見直し買いが相次いだ。
 中国銘柄もしっかり。中国企業のADR(米国預託証券)で構成されるナスダック・ゴールデン・ドラゴン中国指数(HXC)は2.3%高と3日ぶりに反発している。主要な香港との重複上場銘柄では、小鵬汽車(エックスポン:XPEV/NYSE、9868/HK)が16.2%高、禾賽科技(ヘサイ・グループ:HSAI/NASDAQ、2525/HK)が9.4%高、百度(バイドゥ:BIDU/NASDAQ、9888/HK)が5.1%高と上げが目立った。
 内部環境はやや不透明。中国経済や企業業績の動向が気がかりだ。中国では今週14日、10月の小売売上高や鉱工業生産、1〜10月の不動産開発投資などが公表される。直近で公表された中国経済指標では、10月の消費者物価指数(CPI)が前年同期比プラス0.2%となり、9月のマイナス0.3%から上昇に転じた。中国の消費活動持ち直しが期待されているものの、中国経済の鈍化懸念は依然としてくすぶる状況だ。主要企業の四半期決算報告も集中する。13日は騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)や京東集団(JDドットコム:9618/HK)、中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)など主力テック企業、週明け17日は吉利汽車HD(175/HK)や浙江零ホウ科技(9863/HK)、小鵬汽車(9868/HKの自動車大手などだ。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体としてしっかりとした展開か。米中貿易戦争の休戦に加え、昨夜の米ハイテク株高が相場の支えとなろう。ただ、中国経済や企業業績の動向を見極めたいとするスタンスが強まれば、買い手控え要因として意識される可能性もある。


内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。

関連ニュース同じカテゴリーのニュース