/ 詳細
検索 (期間指定)
期間
亜州リサーチFacebook公式ページ 亜州リサーチYoutube公式チャンネル 亜州リサーチ公式X 亜州リサーチ公式Instagram

2025/10/30 13:32 NEW!!

香港前場:ハンセン0.5%高で反発、上海総合は0.1%上昇 無料記事

 休場明け30日前場の香港マーケットは、主要88銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比142.28ポイント(0.54%)高の26488.42ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が49.36ポイント(0.53%)高の9425.15ポイントと反発した。売買代金は1787億70万香港ドルに拡大している(28日前場は1269億5030万香港ドル)。
 米中貿易摩擦の緩和期待が相場を支える流れ。トランプ米大統領と中国の習近平・国家主席の6年ぶりとなる対面会談は、韓国の釜山で午前11時過ぎ(日本時間と同じ)に始まった。両首脳は会談前に握手を交わし、トランプ氏は「大成功の会談になることに疑いはない」と強調し、習氏は「両国の貿易交渉担当者は合意に関する基本的なコンセンサスに達した」と発言。習氏はまた、中国の発展は米国を再び偉大にするというトランプ氏のビジョンに矛盾しないとも述べた。
 ただ、上値は限定的。会談の内容は事前にある程度報道されていたこともあり、好材料の出尽くし感も意識された。また、パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が米連邦公開市場委員会(FOMC)後の会見で、次回会合(12月)での利下げに慎重なスタンスを示したこともマイナス材料視されている。FOMCでは予想通り2会合連続で利下げが決定され、金融政策で米国に追随する香港も政策金利を引き下げた。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、アルミ加工の中国宏橋集団(1378/HK)が8.2%高、産金で中国最大手の紫金鉱業集団(2899/HK)が5.0%高、太陽光発電(PV)用ガラス基板メーカーの信義光能HD(968/HK)が4.4%高と上げが目立った。
 セクター別では、非鉄・産金が高い。中国宏橋や紫金鉱業のほか、中国アルミ(2600/HK)が9.7%、江西銅業(358/HK)が4.4%、中国黄金国際資源(2099/HK)が4.1%、招金鉱業(1818/HK)が3.1%ずつ上昇した。江西銅業に関しては、1〜9月期決算のの21%増益も好感されている。
 リチウム関連の銘柄も急伸。江西カン鋒リ業集団(ガンフェン・リチウム・グループ:1772/HK)が12.8%高、中創新航科技(3931/HK)が12.3%高、天斉リ業(9696/HK)が8.5%高で引けた。ガンフェンの1〜9月期決算が黒字に転換。リチウム各社に買いが波及した。
 そのほか、業績成長を手がかりにした物色も目立つ。1〜9月期決算が42%増益だった発電大手の華能国際電力(902/HK)が9.1%高、31%増益の中海油田服務(2883/HK)が7.1%高で前場取引を終えた。
 半面、医薬セクターはさえない。中国生物製薬(1177/HK)が3.4%、上海復星医薬集団(2196/HK)が3.2%、石薬集団(1093/HK)が2.9%、江蘇恒瑞医薬(1276/HK)が2.7%ずつ下落した。
 そのほか、通信機器・設備メーカー大手の中興通訊(ZTE:763/HK)が9.7%安と急落。1〜9月期決算の33%減益が嫌気された。
 本土マーケットは続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比0.21%高の4005.44ポイントで前場の取引を終了した。資源・素材が高い。公益、自動車、銀行・保険、海運なども買われた。半面、医薬は安い。不動産、ハイテク、軍需産業も売られた。


内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。

関連ニュース同じカテゴリーのニュース