/ 詳細
検索 (期間指定)
期間
亜州リサーチFacebook公式ページ 亜州リサーチYoutube公式チャンネル

2020/03/23 09:04

売り先行か、米株急落が逆風に 無料記事

◆週明け23日の香港マーケットは、米株急落を嫌気した売りが先行する流れか。
 外部環境はネガティブ。昨夜の米株市場では、主要指標のNYダウが前日比4.6%安、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が3.8%安とそろって急反落した(NYダウは約3年4カ月ぶりの安値)。新型コロナウイルスの感染拡大に歯止めがかからず、実体経済の縮小が懸念されている。カリフォルニア州知事が19日、同州全土を対象に原則として外出を禁止する命令を出したことに続き、ニューヨーク州知事は20日、全ての住民に外出禁止を指示した。原油相場が急落したことも逆風。WTI原油先物は一時19.46米ドルまで下落し、約18年ぶりに節目の20米ドルを割り込んだ(終値は12.7%安の22.63米ドル)。
 また、日本時間23日早朝、時間外取引のダウ先物は急落。値幅制限いっぱいまで売られ、取引を一時中断するサーキットブレーカーが発動された。米政権が目指す2兆米ドルの経済対策に関し、与野党での合意形成が難航中と伝わっている。
 一方、20日の本土株市場では、主要指標の上海総合指数が1.6%高と8日ぶりに反発した。自律反発狙いの買いが先行。上海総合指数は前日まで7日続落し、足元では約1年1カ月ぶりの安値水準に落ち込んでいた。経済対策の期待感も高まる。外電によると、中国政府は数兆人民元規模の景気刺激策を準備しているもよう。新型コロナによる経済への大きな影響が予測される中、「金融政策の効果は限定的で、財政出動の強化が必要」と政府は考えているという。
 こうしたなか、本日の香港・本土マーケットは全体として苦戦を強いられそうだ。米株安が投資家心理の重しとなろう。また、香港で再び新型コロナ感染が急増したこともマイナスだ。域内の感染者は20日だけで48人増加。香港政府トップの林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官は21日、4月20日に再開予定だった学校の休校措置を無期限に延期すると発表した。経済活動の縮小懸念が改めて強まりそうだ。
 なお、香港では上場企業の決算報告が本格化している。業績動向を手がかりにした物色はみられそうだ。本日は中国聯通(チャイナ・ユニコム:762/HK)、康師傅HD(322/HK)、申洲国際集団HD(2313/HK)、衆安在線財産保険(6060/HK)、中国建材(3323/HK)、雅居楽集団HD(3383/HK)、首創置業(2868/HK)、恒基兆業地産(12/HK)、あす24日は昆侖能源(135/HK)や万洲国際(288/HK)、中国電信(728/HK)、龍湖集団HD(960/HK)、中信資源HD(1205/HK)、安踏体育用品(2020/HK)、金山軟件(3888/HK)、好孩子国際HD(1086/HK)、四環医薬HD集団(460/HK)などが通期決算を報告する予定だ。


内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。

関連ニュース同じカテゴリーのニュース