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2019/11/26 09:11

米中協議の進展期待で買い先行か、アリババ上場を注視 無料記事

◆26日の香港マーケットは、米中協議の進展期待を追い風にしっかりとした展開か。
 外部環境はポジティブ。昨夜の米株市場では、主要指標のNYダウが前営業日比0.7%高、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が1.3%高とそろって続伸した。それぞれ史上最高値を更新している。米中貿易問題を巡り、中国が知的財産権の保護強化を打ち出したことで、協議が進展すると期待された。中国政府は24日、知的財産権の侵害に対する罰則規定を強化すると発表。通商交渉の争点となっている問題の一つで歩み寄りをみせた格好だ。建機のキャタピラーなど、中国関連とされる銘柄群に買いが広がっている。
 一方、25日の本土株市場では、主要指標の上海総合指数が0.7%高と4日ぶり反発。米中通商交渉の進展に前向きなニュースが相次ぎ、投資家心理が改善した。中国共産党機関紙・人民日報系の環球時報は25日、「米中通商協議の『第1段階合意』は非常に近い」とツイッターの公式アカウントで報道。また、市場で「第1段階合意」が来年にずれ込む可能性があるなどと報じられたことについて、トランプ米大統領は22日、米メディアの電話インタビューで「(米中合意は)潜在的に非常に近づいている」と述べ、同観測を否定している。
 海外マネーの流入も好材料。株価指数を開発・算出するMSCIは26日引け後、グローバル株価指数のA株組み入れ比率を再度引き上げる(15→20%)。中国・香港間の相互取引スキームを通じた25日の売買では、香港経由の本土株売買は大幅な買い越しだった。
 なお、香港で24日に実施された区議会(地方議会)選挙では、政府に批判的な民主派が圧勝し、全議席の85%を獲得した。普通選挙の実現など民主派の要求が強まるとみられているが、現時点で大きな混乱はみられていない。
 こうしたなか、本日の香港・本土マーケットは全体としてしっかりとした展開か。上述したように、米中通商交渉を巡る不安感がやや後退したことが支援材料。また、海外マネーの本土市場流入もプラス材料だ。
 また本日は、中国Eコマース最大手の阿里巴巴集団HD(アリババ・グループ・ホールディング:9988/HK)が香港メインボードに上場する。昨夜のグレーマーケットでは、公開価格比4.55%高の184.00香港ドルで取引を終えた。初値動向が注目される。


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