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2019/05/21 09:04

上値の重い展開か、米中対立の激化を警戒 無料記事

◆21日の香港マーケットは、米中対立の激化が不安視される展開か。
 外部環境はネガティブ。先週末の米株市場は主要指標のNYダウが前営業日比0.3%安、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が1.5%安とそろって続落した。華為技術(ファーウェイ)を巡るサプライチェーンの混乱が警戒される。米メディアは20日、関係者の話として「アルファベット(グーグル)が米政府の方針に従い、華為に対してAndroid OSのサポートを停止した」と報じた。米政府は米企業が華為との取引を制限する措置(事実上の輸出禁止)を講じている。インテルやクアルコム、ザイリンクス、ブロードコムなども追随するとの見通しで、米製造業の業績に悪影響が出ると懸念されている。米中の制裁合戦が懸念されるなか、建機のキャタピラーや事務用品のスリーエム(3M)など、ハイテク以外の中国関連とされる銘柄群も売られた。
 一方、週明け20日の本土株市場では、主要指標の上海総合指数が0.4%安と続落。米中対立の激化を警戒した売りが続いた。中国人民銀行(中央銀行)は17日遅く、四半期ごとの金融政策実施報告書を公表。「貿易摩擦が世界経済の安定を揺るがす」として、「景気下振れのリスクがある」と引き続き指摘している。海外マネーの流出も不安材料。本土・香港間の株式相互取引を通じた売買では、香港経由の本土株売買が連日で大幅な売り越しとなっている。
 こうしたなか、本日の香港・中国マーケットは全体として上値の重い展開か。人民元安の進行が一服していることや、原油相場の上昇は支えになるものの、米中対立の激化を懸念した売りが続きそうだ。


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