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2019/08/28 08:55

方向感を欠く展開か、好悪材料が入り混じる 無料記事

◆28日の香港マーケットは、好悪材料が入り混じるなかで方向感を欠く展開か。
 外部環境はネガティブ。昨夜の米株市場は主要指標のNYダウが前日比0.5%安、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が0.3%安とそろって反落した。米中通商交渉の楽観的な見通しが後退。トランプ米大統領が「中国側から通商協議再開の申し入れがあった。交渉を再開することにする」と述べたことに関し、中国外交部の報道官は27日、「電話協議については把握していない」と改めて強調した。米長期金利の低下もマイナス。米国の10年債は再び上昇し(=金利低下)、景気後退の前兆とみなされる「逆イールド」(長短金利の逆転)が一段と進んだ。米株市場の不安心理を表すVIX(20を超えると不安心理が高まった状態とされる通称「恐怖指数」)は、前日比でプラス0.99ポイントの20.31ポイントに上昇し、再び20を上回っている。
 一方、27日の本土株市場では、主要指標の上海総合指数が1.4%高と反発。米中通商交渉の進展期待と企業業績の回復基調が材料視された。全国工業企業の利益総額は今年7月、前年同月比で2.6%増加。2カ月ぶりにプラス成長を回復したことで、国内景気の過度な減速懸念が薄らいでいる。
 政策期待も高まる状況。中国政府は27日、国内景気を下支えするため、自動車購入規制の緩和など20項目にわたる消費刺激策を発表した。
 こうしたなか、本日の香港・本土マーケットは好悪材料が入り混じるなかで方向感を欠く流れとなろう。上述したように、米中貿易問題を巡る不透明感がマイナス材料となる一方、中国の政策はプラス材料だ。
 なお、香港では主要企業の決算発表が佳境に入っている。本日は、中国建設銀行(939/HK)や中国太平保険HD(966/HK)、新華人寿保険(1336/HK)、中国信達資産管理(1359/HK)、中国再保険集団(1508/HK)、中国華融資産管理(2799/HK)、深セン国際HD(152/HK)、中国民航信息網絡(696/HK)、中国国際航空(753/HK)、網龍網絡HD(777/HK)、山東威高集団医用高分子製品(1066/HK)、TCL電子HD(1070/HK)、中国生物製薬(1177/HK)、中国蒙牛乳業(2319/HK)、中国恒大集団(3333/HK)、中国龍工HD(3339/HK)、天津港発展HD(3382/HK)、中国金茂HD(817/HK)などが中間決算を報告する予定だ。昨日引け後に公表された主な決算では、中興通訊(ZTE:763/HK)が黒字転換、世茂房地産HD(813/HK)が20%増益、中国南方航空(1055/HK)が20%減益などとなっている。


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