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2020/07/30 08:59

買い先行か、米低金利政策の長期化観測が追い風に 無料記事

◆30日の香港マーケットは、米低金利政策の長期化期待で買われる展開か。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境はポジティブ。昨夜の米株市場は、主要指標のNYダウが前日比0.6%高、ナスダック指数が1.4%高とそろって反発した。米金融緩和の長期化観測が支え。米連邦準備制度理事会(FRB)は29日まで開いた米連邦公開市場委員会(FOMC)で、現行の「ゼロ金利政策」と「資産購入」を続けることを決定した。また、パウエルFRB議長は会合後の記者会見で、新型コロナウイルス感染が一部の州で拡大していることを踏まえ、経済回復ペースの鈍化に対応するため「追加の財政政策が必要だ」と述べている。個別では、予想を上回る四半期決算と通期予想の上方修正を材料に、半導体大手のアドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)が12.5%高と急騰。ハイテク株全体をけん引した。
 一方、29日の本土株市場では、主要指標の上海総合指数が2.1%高と3日続伸。資金流入期待が相場を押し上げた。指数算出するMSCIの内部関係者は28日、足もとで中国A株市場から海外資金が流出していることについて、全体のボリュームに比べれば正常の範囲内としたうえで、「外資の長期で継続的な流入に変化はない」との見方を示している。中国景気の持ち直し期待も根強い。格付け大手のフィッチは28日、中国格付の「A+」据え置き、見通しも「安定的」を継続したうえで、2020年の実質GDP成長率見通しを2.7%に上方修正した(従来予想は1.2%)。
 こうしたなか、本日の香港・本土マーケットは買いが先行する流れとなろう。米低金利政策の長期化観測が支援材料だ。株や商品に資金流入が継続すると期待される。また、昨日引け後に公表された香港の4〜6月GDP成長率が9%減となり、4四半期連続で縮小したことはマイナス材料となるものの、逆に景気テコ入れ策が打ち出されるとの思惑が広がる可能性もあろう。


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