2025/06/27 08:25
神経質な値動きか、中国指標が気がかり 
◆27日の香港マーケットは、中国指標の発表をにらみながら神経質な値動きか。(亜州リサーチ編集部)
外部環境は悪くない。イランとイスラエルの停戦が続いていることに加え、米利下げ観測が強まっていることがプラスだ。トランプ米大統領は先ごろ、利下げに慎重なパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の後任を早期に指名するとの見方を示している。また、米労働省が26日に発表した新規失業保険申請件数(週間)は前週から減少したものの、継続受給者数が2021年11月以来の高水準となった。FRBが利下げに踏み切る可能性も高まっている。26日の米債券市場では、米10年債利回りが低下して推移した(債券価格は上昇)。
同日の米株市場は、主要指標のNYダウが前日比0.9%高と反発。ハイテク株比率の大きいナスダック指数は1.0%高と4日続伸し、年初来高値を更新した。米利下げ観測が強まったほか、AI(人工知能)産業の拡大見通しが相場を押し上げている。エヌビディアとマイクロソフトは連日で上場来高値を更新した。
半面、中国銘柄はさえない。中国企業のADR(米国預託証券)で構成されるナスダック・ゴールデン・ドラゴン中国指数(HXC)は0.3%安と続落した。主要な香港との重複上場銘柄では、小鵬汽車(XPEV/NYSE、9868/HK)が6.5%安、蔚来汽車(NIO/NYSE、9866/HK)が1.4%安、微博(ウェイボー:WB/NASDAQ、9898/HK)が1.1%安と下げが目立っている。
一方、内部的には指標発表が気がかり。中国ではきょう27日に5月の工業企業利益、30日に6月の製造業PMIと非製造業PMI(国家統計局による)が公表される予定だ。工業企業利益に関しては、4月まで2カ月連続でプラス成長が維持されたが、5月は米高関税政策の影響が大きいこともあり、弱含む恐れもある。また、製造業PMIについては、5月の49.5から49.7に上向き、非製造業PMIは5月の50.3と同水準で着地するとの予想がコンセンサスだ。
こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として神経質な値動きか。米ハイテク株高を追い風に買い先行する可能性はあるものの、中国指標を見極めたいとするスタンスが上値をおさえそうだ。
内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。
外部環境は悪くない。イランとイスラエルの停戦が続いていることに加え、米利下げ観測が強まっていることがプラスだ。トランプ米大統領は先ごろ、利下げに慎重なパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の後任を早期に指名するとの見方を示している。また、米労働省が26日に発表した新規失業保険申請件数(週間)は前週から減少したものの、継続受給者数が2021年11月以来の高水準となった。FRBが利下げに踏み切る可能性も高まっている。26日の米債券市場では、米10年債利回りが低下して推移した(債券価格は上昇)。
同日の米株市場は、主要指標のNYダウが前日比0.9%高と反発。ハイテク株比率の大きいナスダック指数は1.0%高と4日続伸し、年初来高値を更新した。米利下げ観測が強まったほか、AI(人工知能)産業の拡大見通しが相場を押し上げている。エヌビディアとマイクロソフトは連日で上場来高値を更新した。
半面、中国銘柄はさえない。中国企業のADR(米国預託証券)で構成されるナスダック・ゴールデン・ドラゴン中国指数(HXC)は0.3%安と続落した。主要な香港との重複上場銘柄では、小鵬汽車(XPEV/NYSE、9868/HK)が6.5%安、蔚来汽車(NIO/NYSE、9866/HK)が1.4%安、微博(ウェイボー:WB/NASDAQ、9898/HK)が1.1%安と下げが目立っている。
一方、内部的には指標発表が気がかり。中国ではきょう27日に5月の工業企業利益、30日に6月の製造業PMIと非製造業PMI(国家統計局による)が公表される予定だ。工業企業利益に関しては、4月まで2カ月連続でプラス成長が維持されたが、5月は米高関税政策の影響が大きいこともあり、弱含む恐れもある。また、製造業PMIについては、5月の49.5から49.7に上向き、非製造業PMIは5月の50.3と同水準で着地するとの予想がコンセンサスだ。
こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として神経質な値動きか。米ハイテク株高を追い風に買い先行する可能性はあるものの、中国指標を見極めたいとするスタンスが上値をおさえそうだ。
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