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2019/08/27 09:02

戻りを試す展開か、米中通商交渉の進展期待が追い風に 無料記事

◆27日の香港マーケットは、米中通商協議の進展期待で戻りを試す展開か。
 外部環境は落ち着きつつある。昨夜の米株市場は主要指標のNYダウが前営業日比1.1%高と反発し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数は1.3%高と3日ぶりに反発した。米中問題を巡る警戒感がやや後退。トランプ米大統領は主要7カ国(G7)首脳会議のため訪問中のフランスで26日、「中国側から通商協議再開の申し入れがあった。交渉を再開することにする」と述べた。これより先、中国で通商問題を担当する劉鶴副首相は「貿易戦争のエスカレートには断固として反対する。冷静な協議を通じ、問題を解決する方針だ」と発言。トランプ大統領は歓迎する意向を示している。ただ、先週末発表の追加関税が発動されるとの見通しに変化はなく、投資家のリスク許容度はそれほど高まっていない。
 一方、26日の本土株市場では、主要指標の上海総合指数が1.2%安と4日ぶりに反落。米中貿易戦争の拡大が警戒された。中国政府は23日、米国の対中関税「第4弾」に対抗し、750億米ドル相当の米国からの輸入品に、9月1日と12月15日の2回に分けて5〜10%の追加関税を課すと発表。米通商代表部(USTR)は、これまでの追加関税分について、一律5%引き上げることを明らかにした。
 こうしたなか、本日の香港・本土マーケットはいったん買い戻しの動きが先行しよう。上述したように、米中通商協議の再開期待が追い風となる。ただ、上値は限定的か。人民元安の進行が止まらず、国内景気の先行き不安も依然としてくすぶる状況だ。
 なお、香港では主要企業の決算発表が佳境に入っている。本日は、昆侖能源(135/HK)や中国通信服務(552/HK)、深センHD(604/HK)、世茂房地産HD(813/HK)、中信銀行(998/HK)、中国南方航空(1055/HK)、中国雨潤食品集団(1068/HK)、中国飛機租賃集団HD(1848/HK)、北京金隅集団(2009/HK)、中国国際海運集装箱(2039/HK)、中国アルミ(2600/HK)、大連港(2880/HK)、交通銀行(3328/HK)、中海石油化学(3983/HK)、洛陽欒川モリブデン集団(3993/HK)などが中間決算を報告する予定だ。昨日引け後に公表された主な決算では、衆安在線財産保険(6060/HK)が黒字転換する半面、長城汽車(2333/HK)が59%減益、北京汽車(1958/HK)が26%減益とさえない。


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