/ 詳細
検索 (期間指定)
期間
亜州リサーチFacebook公式ページ 亜州リサーチYoutube公式チャンネル

2019/10/17 08:55

上値の重い展開か、中国指標の発表を前に買い手控えも 無料記事

◆17日の香港マーケットは、中国の指標発表を前に上値の重い展開か。
 外部環境はやや不透明。昨夜の米株市場は、主要指標のNYダウが前日比0.1%安、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が0.3%安とそろって反落した。米中貿易交渉が難航するとの警戒感に加え、米経済指標の悪化も重しとなっている。米商務省が16日公表した9月の小売売上高は、市場のプラス予想(0.3%増)に反し、前年同月比で0.3%減少した。7カ月ぶりのマイナスに落ち込むなか、米経済の先行きが改めて不安視されている。ただ、米主要企業の7〜9月期決算発表がスタートし、良好な業績報告が相次ぐなかで下値は限定的となった。
 一方、16日の本土株市場では、主要指標の上海総合指数が0.4%安と続落。米中対立の激化が警戒された。米下院は15日(日本時間16日朝方)、香港の自治を守る「香港人権・民主主義法案」を可決。中国側は法案可決を非難した上で、報復を示唆している。ただ、大きく売り込む動きはみられない。景気減速を示唆する景気指標が足元で散見されるなか、中国当局が景気テコ入れ策を強化するとの見方も流れている。
 あす18日には、第3四半期GDP成長率と9月の各種経済指標(小売売上高や鉱工業生産など)がまとめて発表される予定。注目のGDP成長率は、前四半期(6.2%)をやや下回る前年同期比6.1%と予想されている。
 こうしたなか、本日の香港・本土マーケットは全体として上値の重い展開か。中国の指標発表をあすに控え、模様眺めのスタンスが強まりそうだ。また、香港市場は前日、住宅問題に焦点をあてた各種政策を香港政府が発表したことで買われたが、本日はいったん好材料の出尽くし感が強まる可能性もあろう。


内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。

関連ニュース同じカテゴリーのニュース