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2019/08/23 09:14

様子見ムードが漂う展開か、パウエルFRB議長講演を見極め 無料記事

◆23日の香港マーケットは、FRB議長講演を前に様子見ムードが漂う展開か。
 外部環境に目立った手がかりはない。昨夜の米株市場は主要指標のNYダウが前日比0.2%高と続伸する半面、ハイテク株比率の大きいナスダック指数は0.4%安と反落した。パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の講演を23日に控え、模様眺めのスタンスが漂っている。各国の中央銀行関係者は22〜23日の2日間にかけて、米国のジャクソンホールで会議を開催中。9月の米利下げが確実視されるなか、パウエル議長の発言に注目が集まっている。この日のマーケットでは、新型機の運航再開計画が順調に進んでいると伝えられたボーイングが急伸しNYダウ上昇を支えたものの、全体としては方向感に欠ける展開だった。
 一方、22日の本土株市場では、主要指標の上海総合指数が0.1%高と小幅ながら続伸。政策期待の高まりが相場を下支えした。米中貿易摩擦などにより、国内経済成長の鈍化が懸念されるなか、当局は間もなく追加の景気下支え策を打ち出すとの見方が強まっている。当局の消費拡大策に期待し、酒造や食品・飲料などが物色された。なかでも、白酒(中国の蒸留酒)メーカー大手の貴州茅台酒(貴州マオタイ:600519/SH)は3.6%高の1104.00人民元に上昇し、上場来高値を更新した。
 他方、香港情勢の不透明感は続く。香港政府と民主派の対立、米中貿易摩擦の長期化などのリスク要因が重なり、域内の観光や消費、住宅販売などに対し先行き不安が一段と強まっている。英不動産調査会社が22日公表した調査結果によれば、抗議行動の長期化により、香港の住宅賃料はこれから先1年で2%下落する見通しだ(前回調査では3%上昇が予測されていた)。
 こうしたなか、23日の香港・本土マーケットは全体として様子見ムードが漂う展開か。上述したように、パウエルFRB議長講演が気がかり材料として意識されそうだ。香港で主要企業の決算報告が本格化するなか、足もとでは業績動向が注目されよう。本日は、中国石油化工(386/HK)や中国神華能源(1088/HK)、国薬HD(1099/HK)、華晨中国汽車HD(1114/HK)、AIAグループ(1299/HK)、中国人民保険集団(1339/HK)、中国中煤能源(1898/HK)、中国人民財産保険(2328/HK)、紫金鉱業集団(2899/HK)、中国太平洋保険(集団)(2601/HK)、中国建材(3323/HK)、招商銀行(3968/HK)などが中間決算を発表する予定。なお、中国人寿保険(2628/HK)は22日引け後に中間業績を報告。129%増益を発表した。


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