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2020/01/31 09:08

下値を固める展開か、米株高が支えに 無料記事

◆31日の香港マーケットは、米株高を支えに下値を固める展開か。
 外部環境は安定している。昨夜の米株市場では、主要指標のNYダウが前日比0.4%高、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が0.3%高とそろって3日続伸した。主要企業の四半期決算報告が進むなか、業績改善の期待感が相場を後押ししている。マイクロソフトが前日公表した決算は市場予想を上回り、株価は上場来高値を更新した。取引終了後に決算報告したアマゾンは、1株利益と売上高が大幅に上振れし、時間外取引で大幅続伸している。一方、世界保健機構(WHO)は30日午後、中国発の新型コロナウイルス肺炎について、「国際的な公衆衛生上の緊急事態」を宣言した。ただ、「ヒトとモノの移動を制限しない」と指摘したこともあり、過度な警戒感がやや薄らいだ。指数は宣言のあと、買いの勢いをやや強めている。
 中国国内の状況では、新型コロナウイルスの感染による肺炎患者数が連日、1000人超の単位で拡大。国家衛生健康委員会は30日、同日午前零時(現地時間)の時点で、肺炎患者が累計7711人に達したと発表した。
 なお本日朝方(日本時間10時ごろ)に、今年1月の中国製造業PMI(国家統計局などが集計・発表)が公表される予定。事前の市場コンセンサス予想では、前月の50.2から50.0にやや低下するとみられている。
 こうしたなか、本日の香港マーケットは下値を固める動きとなりそうだ。ハンセン指数は春節(旧正月)連休明けの29日から昨日までの2日間で累計5%超下げていることもあり、昨夜の米株高を支えに買い戻しが入る可能性もあろう。ただ、中国PMIには注意が必要だ。新型肺炎拡大の影響を踏まえた場合、景況判断の境目となる50を割り込む恐れもある。
 一方、本土市場は引き続き本日まで春節休場。取引再開は週明けは2月3日となる。なお、春節休場明けとなった昨日の台湾株マーケットでは、主要指数が急落した(5.8%安で終了)。「週明けに取引再開する本土マーケットも大幅安でスタートする」との見方も広がっている。


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