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2019/07/31 09:01

神経質な値動きか、重要イベントを前に様子見も 無料記事

◆31日の香港マーケットは、重要イベントを前に神経質な値動きか。
 外部環境はややネガティブ。昨夜の米株市場は主要指標のNYダウが前日比0.1%安と3日ぶりに反落し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が0.2%安と続落した。米中通商交渉の不透明感が嫌気される。閣僚級の米中協議が中国・上海で再開された30日、トランプ米大統領は自身のツイッターに中国批判を相次いで投稿。「中国は約束した農産品を購入する兆しがない」、「(大統領)任期が終わるまで交渉を引き延ばすつもりだ」などと対中強硬姿勢を示すなか、市場では「協議が難航する」との不安が強まっている。また、31日(日本時間8月1日未明)の米連邦公開市場委員会(FOMC)結果発表も気がかり材料となった。ただ、下値は限定的。企業決算の好調が相場を下支えしている。
 一方、30日の本土株市場では、主要指標の上海総合指数が0.4%高と反発。中国の政策に対する期待感が先行した。中国共産党中央政治局会議で追加の景気テコ入れ策が打ち出される――との思惑が広がっている。また、主要企業の決算発表が始まるなか、好業績の期待も強まった。この日は、大幅増益見通しを明らかにした保険大手を中心に、金融セクター全体に買いが入っている。
 本日朝方(日本時間10時ごろ)に発表される7月の製造業PMI(国家統計局などが集計・発表)に関しては、直前の市場コンセンサス予想が49.6と前月(49.4)からやや改善する見込みだ。
 こうしたなか、本日の香港・本土マーケットは全体として神経質な値動きか。本日が本番の米中通商協議に関しては、合意形成は難しいとの見方が優勢。協議終了後の声明が注視される状況だ。なお30日に開かれた中国共産党政治局会議では、景気対策を段階的に打ち出していくことが確認されている。


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