/ 詳細
検索 (期間指定)
期間
亜州リサーチFacebook公式ページ 亜州リサーチYoutube公式チャンネル

2019/09/20 08:54

神経質な値動きか、米中通商協議と中国金利動向を注視 無料記事

◆20日の香港マーケットは、米中通商協議と中国金利動向をにらみながら神経質な値動きか。
 外部環境はやや不透明。昨夜の米株市場は、主要指標のNYダウが前日比0.2%安と3日ぶりに反落する一方、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が0.1%高と反発するなど方向感を欠いた。米中通商協議を巡り、好悪材料が交錯している。米中両国が貿易問題で歩み寄りをみせるなか、クドロー米国家経済会議(NEC)委員長が19日、「ムードは和らいでいる」と発言したことはプラスだ。半面、トランプ米政権のアドバイザーを務めるピルズベリー氏が同日、香港英字紙のインタビューで「通商交渉の進展次第では、対中関税を50%か100%に引き上げることもあり得る」と述べたことはマイナス材料。建機のキャタピラーなど、中国関連とされる銘柄群の一角に売りが出た。
 一方、19日の本土株市場では、主要指標の上海総合指数が0.5%高と続伸。「株式市場に長期資金を呼び込むため、中国政府は保険会社の資金運用規制を緩和する」などと伝えられたことがこの日も相場を支えた。米中通商協議の進展期待も改めて強まる。中国商務部は17日、「財政部次官など実務者レベルの交渉チームが18日に訪米する」と発表した。10月初めの閣僚級協議に向け、地ならしをする。
 なお、本日は午前に、中国人民銀行(中央銀行)が新たな指標金利「ローンプライムレート(LPR)」を公表する予定(毎月20日に発表)。制度見直し後の8月20日に発表されたLPRは、1年物で4.25%とこれ以前の4.31%から0.06ポイント低下した。
 こうしたなか、本日の香港・本土マーケットは全体として神経質な値動きとなろう。米中通商協議の進展具合や、中国の指標金利発表が投資家の慎重姿勢を強めさせよう。また香港では、週末の反政府行動に対する不安感も漂う状況だ。


内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。

関連ニュース同じカテゴリーのニュース