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2019/08/26 09:10

下値を探る展開か、米中貿易戦争の激化を不安視 無料記事

◆週明け26日の香港マーケットは、米中貿易戦争の激化を嫌気し下値を探る展開か。
 外部環境はネガティブ。先週末の米株市場は主要指標のNYダウが前日比2.4%安と3日ぶりに反落し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が3.0%安と続落した。米中の関税合戦で投資家心理が冷え込む。中国政府は23日、米国の対中関税「第4弾」に対抗し、750億米ドル相当の米国からの輸入品に、9月1日と12月15日の2回に分け、5〜10%の追加関税を課すと発表した。あわせて、いったん停止していた自動車(部品を含む)に対する追加関税措置も復活させる。トランプ米大統領は即座にツイッターで、対抗措置を打ち出すことを明言した。
 マーケット終了後にトランプ大統領は、発動済みの対中関税(第1弾〜第3弾)について、10月1日付で税率を現行の25%から30%に引き上げると発表。また、9月1日に予定している第4弾に関しては、従来の10%から15%に引き上げる。米中の応酬に歯止めがかからない状況だ。26日朝方の時間外取引では、NYダウ先物が大幅に下落している。
 一方、23日の本土株市場では、主要指標の上海総合指数が0.5%高と3日続伸。政策期待の高まりが相場を支えた。国内経済成長の鈍化懸念がくすぶるなか、当局は間もなく追加の景気下支え策を打ち出すとの観測が出ている。当局の消費刺激策に対する期待感などで、白酒(中国の蒸留酒)メーカー大手の貴州茅台酒(貴州マオタイ:600519/SH)が連日で最高値を更新した。
 他方、香港情勢の不透明感は強まる。反政府デモは先週末に再び過激化。25日夜には香港警察が発砲したとの情報も伝わっており、緊張が高まっている。
 こうしたなか、本日の香港・本土マーケットは下値を探る展開となろう。上述した様に、米中貿易戦争の激化が投資家のリスク回避スタンスを強めさせそうだ。また、人民元相場が大幅な元安水準で推移していることもマイナス材料となろう。
 なお、香港では主要企業の決算発表が佳境に入っている。本日は、康師傅HD(322/HK)や北京汽車(1958/HK)、安踏体育用品(2020/HK)、中国聯塑集団HD(2128/HK)、申洲国際集団HD(2313/HK)、長城汽車(2333/HK)、衆安在線財産保険(6060/HK)などが中間決算を報告する予定だ。


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