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2019/06/20 09:07

買い先行も上値は限定的か、米中協議の進展を注視 無料記事

◆20日の香港マーケットは、米利下げ示唆を好感して買い先行も米中協議の進展を気にしながら上値は限定的か。
 外部環境は良好と言える。昨夜の米株市場は主要指標のNYダウが前日比0.2%高、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が0.4%高とそろって3日続伸した。NYダウは約1カ月半ぶりの高値水準を切り上げている。米連邦公開市場委員会(FOMC)のハト派(緩和的)スタンスを好感。この日まで開催されたFOMCでは、市場の予想通り政策金利の据え置きが決まった。その後の声明では、景気見通しに不確実性が増したとし、メンバー17人のうち8人が年内利下げを見込んでいることが明らかにされている(3月時点での利下げ予想メンバーはゼロ)。FOMC後、指数は買い優勢に転じた。
 なお、米中貿易問題を巡っては、ライトハイザー米通商代表部(USTR)代表が19日、今月末28〜29日に大阪で開催される20カ国・地域(G20)首脳会議にあわせた米中首脳会談の前に、劉鶴副首相と会談する見通しを示した。閣僚級の会談は5月10日以来。首脳会談に向けた地ならしを進めるとみられる。
 一方、19日の本土株市場では、主要指標の上海総合指数が1.0%高と3日続伸。米中首脳会談の実施決定を受けて投資家心理が上向いた。また、市場活性化の期待も強まる。上海に新設されるハイテク・スタートアップ企業向け株式市場「科創板」の準備が進展するなか、証券株が急伸した。
 こうしたなか、本日の香港・本土マーケットは買い先行も全体としては上値の重い展開か。米金融当局の利下げ示唆が好感されよう。ただ、事前に利下げ観測が広がっていたこともあり、好材料の出尽くし感が意識されることにも注意したい。また、米中首脳会談の開催を来週に控えるなか、通商交渉に関するニュースフローも気がかり材料だ。


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